こころふ日記 ~公認心理師が子育てや心理学のことなどを語るブログ~

公認心理師のこころふが、子育てや心理学のことなど気ままに書くブログです。

シリーズ依存症⑯ 個別支援の必要性

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こんにちは、こころふです。

 

このシリーズも長くなってきました。

絞りだせばまだ書けるかもしれませんが、正直ちょっとしんどくなってきたので、いったんこれで区切りにしようかと思います。

 

さて、今回は「個別支援」の必要性について書いてみたいと思います。

参考文献を最初にあげておきます。

 

『本人・家族・支援者のためのギャンブル依存との向き合い方 一人ひとりにあわせた支援で平穏な暮らしを取り戻す』(明石書店)です。

www.amazon.co.jp

著者は、中村努さん(NPO法人ワンデーポート理事)、高澤和彦さん(浦和まはろ相談室)、稲村厚さん(司法書士)、編集は認定NPO法人のワンデーポートです。

 

タイトルどおり、ギャンブル依存の話がメインですが、他の依存問題にも大いに関わってくる内容です。

今回はこちらの本を大いに参考にして書いています。

 

依存症支援の常識??

これまでも少し触れてきましたが、依存症業界には以下のような「常識」があります。

 

「依存症は病気です。専門医の診察を受け、自助グループにも通いましょう。家族も共依存という病気なので、家族の自助グループや家族会に参加しましょう」

 

こんな感じです。

もちろん、これはこれで嘘ではないのですが、かなり一面的な考え方なので盲信は禁物です。

なぜかというと、自助グループへの参加でよくなる人もいれば、よくならない人もいるからです。

 

発達障害という視点

参考文献として挙げた『ギャンブル依存との向き合い方』の大きな特徴は、依存問題の理解に「発達障害」という視点を取り込んでいることです。

これは「ギャンブル依存」だけではなく、アルコール依存や薬物依存、ゲーム依存といったさまざまな依存問題にも大いに関わることです。

 

発達障害とは?

めちゃくちゃ簡単に説明するなら、発達障害は、「発達に偏りが生じる脳機能の障害」ということになります。

発達障害のなかでも、依存症にかかわってくるのは、自閉スペクトラム症、AD/HDが主だと思います。

自閉スペクトラム症は、対人コミュニケーションの苦手さ、こだわりの強さなどが特徴となります。場の空気を読みづらく、周りに合わせた行動が苦手です。

AD/HD(注意欠如多動性障害)は、不注意、多動性、衝動性が主な特徴となります。例えば、子ども時代に教室をウロウロ歩き回っていたり、授業に全く集中できなかったりした人は、AD/HDの可能性が高いです。

 

 

問題は、これらの特徴の影響で、他者となじめず孤立してしまったり、深く傷ついてしまったりする人が多いことです。いわゆる二次障害といわれるものです。

こういった生きづらさ、強いストレスを解消するためにギャンブルなどに手を伸ばし、過剰にはまってしまうことがあるのです。

 

「典型的な依存症タイプ」と「発達障害を抱えるタイプ」

ここではかなりざっくりとではありますが、2つのタイプに分けてその特徴を整理してみたいと思います。

もちろん、発達障害の有無以外にも、着目すべきポイントはあるのですが、あえてかなり単純化した分け方をしています。

 

典型的な依存症タイプ

いわゆる典型的な依存症タイプというのは、例えばギャンブルをやる前には自立した社会生活を送れていた場合が多いです。発達障害の特性がないか、あっても薄い人。

このタイプの人は、自助グループでミーティングを続けることによって回復に向かうことが十分期待できます。ただ、否認が強く、簡単には自助グループなどの資源につながらないことが多いです。

 

発達障害のあるタイプ

依存問題うんぬんの前に、自立や社会生活に問題を抱えていることが多く、本人の特性に応じたきめ細かな支援が必要です。知的障害を抱えている場合もあります。

例えば、金銭管理能力に乏しく、ギャンブルをする前から日常的に散財をしていたりする人。こういった場合は、依存症アプローチよりも、どう金銭管理を支援するかということに着目すべきでしょう。社会福祉協議会の金銭管理支援を利用するなどの選択肢があります。

このタイプの人に自助グループを勧めても、グループになじめず不安感を強めてしまったり、ただ通うだけになってしまいミーティングに意味を見出せなかったりといったことが心配されます。

 

このように、発達障害の有無を確認することは、その後の支援方針を決めるうえで、とても重要になります。

にもかかわらず、私の知る限りでは、依存症支援の場で、まだまだこのポイントが軽視されていると感じています。なにを隠そう、私自身もそうだったので…。

 

ではどうしたらよいの?

「依存問題がある。依存症だ。自助グループを勧めよう」といったあまりに単純な考え方は、危険だと思います。

大事なのは、依存行動が起こる前から社会生活に問題を抱えていなかったか、発達的な偏りがないか、その他の精神疾患を抱えていないか、家族関係に問題がなかったか、などなど、多様な視点でその人を理解しようとすることです。

 

その中で、例えばもともと金銭管理に課題を抱えていた人であるのなら、自助グループを安易に勧めるのではなく、金銭管理の支援を受けてもらう、とか。

友達もおらず趣味もなく、ひまつぶしにパチンコにお金を費やしてしまっているのであれば、何か他のお金のかからない趣味をいっしょに探す、とか。

その人に合った支援方法が思いつくはずです。

 

おわりに

今回は、依存問題を抱える人への「個別支援」に焦点をあてて書いてみました。

文字にすると簡単なことのようですが、これが意外と難しいと感じています。

やはりどうしても人間、その人の目立った症状ばかりに目を向けてしまいがちで、「この症状にはこう対応すべきだ」という観念にしばられてしまいがちです。

そうではなく、もっとその人の背景、問題の根っこに目を向け、オーダーメイドで援助をしていくことが理想だと思います。

簡単ではないですが、私もそれを目指していきたいと思っています。

 

冒頭に書きましたが、いったん依存症シリーズは区切りとしたいと思います。

読んでくださった方、どうもありがとうございました(^^)

 

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シリーズ依存症⑮ ダルクって何?

友達を励ましているイラスト(男性)

こんにちは。

公認心理師のこころふです。

 

以前、依存症支援に携わっていたことがあり、最近は依存症のことをシリーズで書いています。

今回は、薬物依存のリハビリ施設である「ダルク」について説明したいと思います。

 

ダルクとは?

ダルク(DARC)は、Drug Addiction Rehabilitation Centerの略で、薬物依存者の回復と社会復帰支援を目的とした民間のリハビリ施設です。

薬物依存等の依存問題を抱える人が、施設に入所し、仲間同士で助け合いながら回復を目指します。

スタッフは依存症からの回復者であり、入所者にとっては「先行く仲間」でもあるわけです。

 

医療機関や相談機関への通所による相談だけでは回復が困難と思われる方が、対象となることが多いです。 

例えば、住んでいる地域にいわゆる薬物仲間が多ければ、会う機会も多くなり、薬を断つことは難しくなります。そこで、居住地域とは離れたダルクに入所することで、再発のきっかけを減らすというメリットがあります。

 

ちなみに、最初に「薬物依存者の回復のための施設」と書きましたが、私の知っているダルクでは、アルコール依存者が入所者の約半数を占めていたり、まれにギャンブル依存の方が入所することもあると聞きました。

あくまでメインは薬物依存者なのでしょうが、幅広く受け入れている施設も多いようです。

 

その歴史

ダルクの創設者は、近藤恒夫さんという人です。かつては薬物乱用者でした。

近藤さんは、アルコール依存症回復施設であるMACの創設者であるアメリカ人神父ロイ・アッセンハイマーと出会い、MAC職員を経て、1985年に西日暮里の一軒家に東京ダルクを開設しました。

その後、沖縄ダルク、高知ダルクを設立し、1998年には日本ダルクを設立しました。

ダルクは年々増え続け、現在は全国で50か所ほど存在します。 

 

どんな活動をしているの?

それぞれの特色があるので一概には言えないのですが、ミーティング、回復プログラムが中心となります。

以前紹介したSMARPPのようなプログラムを活用している施設もあります。

kokorofu.com

ミーティングは、ダルク内部だけでなく、外部のNA(ナルコティクス・アノニマス)という自助グループに通う形でも行われます。

スタッフの話では、外部のミーティングに通うことで、ダルク退所後もミーティングにつながりやすいようにする狙いがあるとのことでした。

 

私の知っているダルクでは、沖縄の伝統芸能であるエイサーに力を入れていて、慰問活動などもし、積極的に地域交流していました。

 

ダルクのイメージ

おそらく世間では、「どうせやめられないんでしょ?」というイメージを持つ人が多いのではないかと思います。

少なくともいいイメージを持つ人はまだまだ少ないのではないでしょうか。

 

少し前になりますが、マーシーこと田代まさしさんが、ダルクを利用しながらも、薬物の再使用でまた逮捕されてしまったというニュースもありました。

マーシーがダルクでがんばっているという話は聞いていたので、個人的には残念な気持ちもありました。

 

もちろん、すべての人がうまくいくわけではありません。

ただ、立ち直った人の姿を私自身実際に目にしていますし、失敗を繰り返しながらも、何度かダルクに入り直し、最終的にはうまくいくという人もいます。

ダルクの有効性を示した研究もあるので、事項で紹介します。

 

ダルク追っかけ調査

 国立精神・神経医療研究センターの嶋根卓也先生が中心となって行われた、その名も「ダルク追っかけ調査」というものがあります。

ダルク利用者の断薬状況、就労状況などの予後を追跡したプロジェクトです。

 

その結果ですが、入所者の50%は2年間にわたりクリーン(薬物を使用しないこと)を維持していました。

また、退所後の薬物使用率は10%程度で、約50%は自助グループに定期参加を続けているというものでした。

これは、かなり高い成績と言えます。

他の回復資源で、ここまでの成績は難しいでしょう。

 

断薬が続く人の共通項としては、

1.仲間や職員との関係が良好であること

2.回復のモデルとなる仲間の存在

3.自助グループへの定期的な参加

とのことです。

 

ダルク関係者の人間性

これはあくまで、私個人の感想にはなってしまいますが、参考までに。

私は仕事の上で、ダルクの方に協力してもらうことが何度もありました。

その中で印象深かったのは、ダルクのスタッフや利用者の人間性でした。

 

正直なところ、私がダルクの人たちと会うまでは、多少の、いやけっこうな偏見があったと思います。

だって元薬物乱用者、しかも現在進行形で依存問題と闘っている人たち。

ちょっと怖いイメージを持っていました。

 

ところが、実際に会ってみると、人間的な魅力にあふれる人が多く、仲間への強い思いやりを感じました。

特に、やはり回復を経験してきたスタッフの方からは、同じ依存問題で苦しむ仲間を助けたいという強い気持ちが感じられ、「なんという人格者!」と驚いたほどでした。

苦難を乗り越えてきた人たちだからこそ出せる、人間的な強さみたいなものを感じたのでした。

 

おわりに

国内の依存問題において、ダルクの存在は非常に大きいものです。

にもかかわらず、世間からのイメージはあまりよくないか、そもそもあまり知られていないかもしれません。

一度会ってみると、そのイメージはガラリと変わる可能性があるので、チャンスがあれば是非会ってみてほしいなあと思います。

コロナの影響で機会が減ってしまっているとは思いますが、積極的に地域交流しているダルクであれば、意外と身近でイベントをしていたりもするかもしれません。

 

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シリーズ依存症⑭ 底つき体験とは?

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こんにちは。

公認心理師のこころふです。

 

今回も依存症領域でよく出てくるキーワードについて解説します。

テーマは「底つき」です。

 

「底つき」とは?

依存症は否認の病ともいわれるように、本人がなかなか自身の問題に向き合うことができないといわれています。

 

そこで、伝統的にいわれてきたのが、「依存症者が回復するには、もっと痛い目をみないとダメだ」「もっと底をつかないとダメだ」ということです。

治療者は、依存症を抱える本人が自分から何とかしようとするまで放っておいたり、家族に本人を突き放させたりし、本人が心底困るタイミングを待つという対応が主流な時代がありました。

突き放された本人は、途方に暮れ、人生のどん底を体験し、それが回復への転換点になるという考え方。これが「底つき体験」と呼ばれるものです。

 

「底つき」は本当に必要?

たしかに、いったん人生の底を味わうことで、自分の問題に向き合えるようになり、回復に向かうというケースはあります。

 

しかし、リスクもあります。

どん底を経験して、立ち直ろうと前向きに思える人ばかりではありません。

心身の健康を損ない、経済力も、人間関係も失った状態で、回復を志すことはとても難しいことです。

自暴自棄になり、最悪の場合、自ら死を選んでしまう人もいます。

最近では、依存症者に底つき体験させることにエビデンスがないことも指摘されており、むしろ危険な方法だといわれるようになりました。

 

しかし未だに、本人を「底つき」させるよう家族にアドバイスする関係者がいることもたしかです。

 

それまで何をやっても上手くいかなかった家族は、藁にもすがるような思いでこれを信じ、本人を「底つき」させようと突き放すことでしょう。

それで上手くいくケースもあるので、100%否定するつもりはないのですが、リスクがあることは知っておくべきです。

少なくとも、安易に勧めていい方法ではありません。

 

あとは、実際に回復を経験した当事者が、かつてのどん底のような時期を振り返って、「あれが“底つき”だったんだ」と感じたり、話したりすることはあると思いますが、周りがあえて「底つき」状態に陥らせる必要はないと思います。

 

「底つき」を待つより「動機づけ」を!

現在では、ひどい「底つき」を待つより、本人が早い時期に生活を見直し、依存問題に向き合えるよう、動機づけしていくことが大事だといわれるようになりました。

 

その柱となるのが、家族支援です。

家族支援については、過去の記事でも紹介しました。 

kokorofu.com

 

家族が叱責や説教をやめ、効果的なコミュニケーション方法を学び、本人を治療へと動機づけていくのです。

 

最近では、CRAFT(Community Reinforcement and Family Training)という、家族支援のためのプログラムも広まりつつあります。

本人へのコミュニケーションスキルの習得、イネイブリングをやめること、家庭内暴力への対応など、家族が必要とするスキルを順に学んでいくもので、集団で行われることが一般的です。 

専門医療機関や精神保健福祉センターなどで、取り入れられていることが多いです。

 

おわりに

 依存症領域では、伝統的に正しいとされてきたけれど、現在では否定されたり疑問視されたりしている考え方がいくつかあります。

 

今回の「底つき」理論や、自助グループ絶対主義などがそれです。参考までに過去記事を貼っておきます。
kokorofu.com

 

上記2つの言説は、今でもそれに近い話を聞くことがあり、まだまだ昔ながらの考え方が払拭されていないんだな、と感じます。

 

私自身も、ここ半年間ほど勉強し直して、ハッと気づかされた視点がいくつもあったりします…。

伝統的な価値観に縛られず、常に新しいものを見ていけるよう心がけたいものです。

 

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シリーズ依存症⑬ 共依存とイネイブリング

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こんにちは。

公認心理師のこころふです。

 

依存問題に関心があり、ここまで書いてきました。

今まで、これほど集中的にひとつの分野について書くということがなかったのですが、なるべく体系的にバランスよく書こうとするのがこれほど大変だとは・・・

本を出すような人ってやっぱりすごいんだなぁと思います。

 

今回は、「共依存」「イネイブリング」といったキーワードについての解説をしてみたいと思います。

どちらも、依存症分野では、よく見聞きする言葉なので、簡単に説明します。

 

共依存とは?

「共依存」は、ある人との関係に過度に執着してしまうことを表した言葉で、「関係性の依存」ともいわれます。

 

アルコール依存症の現場から生まれた言葉で、アルコール依存患者に振り回される家族の特徴を説明するために使われるようになったそうです。

 

アルコール依存者は、家族の世話なしには社会生活が送れなくなり、逆に家族は、依存者本人の世話をとおして、自分の価値を見出す、といった関係性があります。

 

こうなると、家族は本人と適切な距離をとることが難しくなり、回復には到底結びつかないような対応をとってしまうことが多くなります。

 

イネイブリングとは?

共依存と大いに関連のある言葉です。

「イネイブリング(enabling)」とは、依存行動を「支える」「可能にさせる」という意味の言葉です。

「尻ぬぐい行動」なんて言われたりもします。

 

例えば、ギャンブル依存で借金を抱えた本人の借金を、家族が肩代わりしてあげる行動がこれにあたります。

家族としては、本人を借金の取り立てから救おうとしたり、愛情を注いで改心させたい、といった善意からなのですが、結果的には本人のギャンブル行動を助長させてしまう可能性が高いです。

 

他にも、二日酔いで仕事に行けない夫の代わりに、妻が会社に電話を入れる行動などもイネイブリングの一種です。

ここでは、しづらい電話を妻が代わりにすることで、夫が困りを感じることなくやり過ごせてしまっています。

 

どちらの例も、本人が自分の問題に向き合うチャンスを逃してしまった形になるので、結果として依存行動を続けやすいようにしてしまっているのです。

 

日本では「問題があったら、家族が尻ぬぐいするのが当たり前」といった感覚が強いように感じるので、とても日本人的な行動だなあとも思います。

 

ちなみに、イネイブリングをしてしまっている人のことを、「イネイブラー」と呼ぶことがあります。

ただこれは、あくまで善意で動いている家族に対して、ネガティブなレッテルを貼ることになるという点で、あまりよしとしない見方もあります。

 

どうしたらいいの?

まずは、家族が自身が「共依存」の状態に陥っていること、「イネイブリング」をしてしまっていることを自覚することが大切です。

自分のしていることに意味がないどころか、逆効果になっていると分かれば、自分の行動パターンを変えていくことも可能です。

 

分かりやすいところで言えば、借金の肩代わりはしない、お酒の問題の尻ぬぐいはしない、などですね。

家族でなく、本人が困る(問題に向き合う)ようにもっていくことです。

 

とはいえ、一人でこれを実践していくのはなかなか難しいので、専門医療機関や精神保健福祉センターなどで開催される家族教室や、家族の自助グループ(アラノン、ナラノン、ギャマノンなど)に参加をするのも一つの方法です。

 

おわりに

私が家族支援にかかわりながら思ったのが、「なんて皮肉なんだろう」ということでした。

家族がよかれと思ってやっていることが、依存問題をより深め、複雑化させているという事実には、胸がしめつけられる思いがしました。

ほとんどの方が、いい人、優しい人なのですが、優しすぎるがゆえに、問題がこじれてしまっている例を何件も見ました。

 

ただ、さまざまな勉強、アドバイスを糧にして、立ち直っていく家族にも出会うことができ、「変われるんだ」とこちらが励まされたりもしました。

 

人との関係って本当に奥深いと感じます。

 

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

 

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シリーズ依存症⑫ 香川県のゲーム規制条例の問題点

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こんにちは。

公認心理師のこころふです。

 

最近、ゲーム依存についての記事を書きました。これです↓↓

その中でもちょっとだけ触れましたが、香川県でいわゆる「ゲーム規制条例」がつくられ、話題となりました。今回はそのことについて、深堀りしてみます。

 

この条例は、2022年に発行予定のWHOがつくるICD(疾病及び関連保健問題の国際統計分類)の最新版に、Gaming disorder(ゲーム障害、ゲーム症)という精神障害が収載されることが決まったことを受けて、つくられたものです。

 

私も関心があったため、いろいろな人の意見を見聞きしてきましたが、その中でどのような点が批判されているのか、その問題点について分かったことを簡単にまとめてみたいと思います。

 

ゲーム規制条例とは?

正式名称は、「ネット・ゲーム依存症対策条例」です。

香川県に住む18歳未満の人を対象に、コンピュータゲームは160分まで(休日は90分まで)、スマートフォンの使用を中学生以下は21時まで、それ以外の子どもは22時までとする目安が掲げられました。

守らなかったからといって、特に罰則規定はありません。

 

各所からの批判をよそに、この条例は20204月より施行されました。

批判はその後も続き、施行直後には香川県内の高校生が基本的人権に反するのではないかと香川県を訴えたり、香川県の弁護士会でも反対声明が出されたりと、様々な物議をかもしています。

 

しかし一方で、香川県内の親御さんたちからは、一定の支持を受けているとも聞きます。

個人的に、この気持ちはわからないでもありません。

というのも、私も相談の現場で、自分の子どもが目の色を変えてゲームにのめりこみすぎてしまうことに悩む親御さんたちを、数多く見てきたからです。

中には、たしかに「ゲーム依存」と呼んでもいいような、深刻な状態に陥っている子もいました。

そのような親御さんにとって、条例で上限が設定されているということが、子どもに「待った」をかけるための印籠のようなものになるかもしれません。

 

ではなぜ批判されているのでしょうか?

以下、この条例のどういった部分が問題視されているのかを書きたいと思います。

 

何が問題視されているのか?

①家庭内の問題なのでは?

まず、行政が家庭内の問題に介入することはよしとされません。当たり前ですが、ネット利用やゲームプレイは違法な行為ではないので、それらをどのくらい子どもに許容するかは家庭の問題と見るべきでしょう。

 

また、ゲーム依存に陥る人は、ゲーム利用者のうちごく一部です。

先行研究によれば、ゲーム利用者のうち、ゲーム依存に発展するのは1.7%です。

にもかかわらず、県民全体に対して一律にネット・ゲームの規制をかけることに意味があるのか、大いに疑問です。

 

②時間制限することで改善されるのか?

時間を制限することにより、ネットやゲームへの依存が改善されたり予防されたりというエビデンスはありません。

 

依存症の中核的な症状はコントロール障害です。

自分で行動をコントロールできないから依存症なのです。

罰則もない条例で規制ができたところで、「じゃあ制限しよう」とあっさり止めたり時間を減らせる人だとしたら、もともと問題にはならないのです。

 

「すでに依存状態になっている人はともかく、予防には役立つんじゃないか?」という意見もあるかもしれません。

しかし、先にも述べた通り、時間を制限して予防できるというエビデンスはありません。

そもそも「長時間プレイすること=依存症」ではありません。

長時間プレイしていたとしても、生活面で問題がなければゲーム障害ではないのです。

 

逆に、時間がそれほど長くなくても、必要な場面でゲームを止めることができず、日常生活に大きな支障が出てしまうようであればゲーム障害と言えるかもしれません。

 

③条例制定までのプロセスの怪しさ

条例の内容そのものではなく、制定までの過程の問題も指摘されています。

特に、パブリックコメント、いわゆるパブコメ(県民から条例に対する意見を募る)では、賛成意見が水増しされたのではないか、と指摘されています。

検証されている動画などを見ると、明らかに不自然と言わざるを得ません。

短期間のうちに賛成意見が連続で投稿されていたり、同じ誤字が複数のコメントに散見されたり、コメントのパターンが極端に似通っていたり、と怪しさしかありません…。

 

韓国のゲームシャットダウン制度

実は、似たような制度がご近所韓国で実施されたことがありましたので、参考までに書いておきます。

2011年に施行された、いわゆる「ゲームシャットダウン制度」というものです。

 

韓国では、2002年、ネットカフェで86時間オンラインゲームをプレイし続けた20代の男性が死亡するという事件が起きました。

現地警察によると「極度の疲労」が死因ではないかとされています。

 

この事件などを契機に、韓国ではオンラインゲームへの否定的な意見が強まり、国が規制するという流れになりました。

16歳未満の青少年には午前0時から6時までの6時間、オンラインゲームの利用を禁止するという内容で、通称“シンデレラ法”とも呼ばれました。

韓国には当時から、国民に住民登録番号という識別番号が割り振られており、0時以降オンラインゲームにアクセスする際に番号の入力が必要になるというシステムを導入したのです。

 

しかし、結果的にこの制度は失敗しています。

施行された翌年2012年には一時的にオンラインゲーム利用時間が減ったのですが、その後再度増えていき、2014年には施行前のプレイ時間を超えてしまいました。

結局のところ子どもたちは、親などの登録番号を拝借してせっせとオンラインゲームにアクセスしていたわけです。

 

韓国の研究者は「シャットダウン政策は青少年のインターネット使用を削減できなかったため、政策立案者は異なる戦略をとるべき」と結論づけています。

また、シャットダウン制度により、韓国のゲーム業界は大きな打撃を受け、産業の衰退を招いたと言われています。

香川県で条例が制定されたからには、その結果を追跡すべきですが、韓国の制度の失敗を見るに、上手くいく可能性は低いと思われます。

 

条例による悪影響のおそれも

以前の記事でも述べたように、ネットやゲームに過剰にのめりこんでしまう人の特徴として、不安や抑うつなどの精神的な苦痛や発達障害が背景にあるケースが多いと言われています。

つまり、過剰なネット・ゲームの利用は、その結果である可能性があるのです。

 

例えば、学校でいじめられ不登校となり、家庭でも理解してもらえず居場所がないと感じている子が、唯一の逃げ道としてオンラインゲームにハマったとします。

オンライン上では分かり合える仲間ができ、その腕を買われ頼られる存在になったとします。

Aくんにとっては唯一の大事な居場所といえるでしょう。

 

ところが、保護者が「条例で決まったから」と、ゲーム機器を無理やり奪ってしまったとします。

Aくんからしたら、唯一の居場所を失い、親への不信感も強まり、絶望的な気持ちになったとしても不思議ではありません。

自暴自棄になり、親への暴力、ひきこもりなどの問題に発展する可能性もあります。

 

私自身も、生活に支障が出るほどのゲームプレイがいいとは思いませんが、そうなってしまうだけの理由があるということを是非考えてほしいと思います。

ゲームやネットを「一律に」規制してしまうことの問題を考えていくべきだと思います。

 

おわりに

今回は、香川県のゲーム規制条例に関して、なぜ批判されているのかを中心に書きました。

何も依存症への対策が不要というわけではなく、その方法に問題があるのではないかということです。

やはり条例で一律に何か制限を課すという方法がうまくいくとは考えづらいです。

もっと個々の背景にある、辛い気持ちや生きづらさに目を向け、それを和らげてあげるような対応が必要になってくるのだと思います。

 

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シリーズ依存症⑪  リストカット・自傷

 

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こんにちは。

公認心理師のこころふです。

 

このシリーズは、最初からある程度どんなテーマを書くか決めてから始めました。

書くテーマが決まってるのだからサラサラと書けるかと思っていたのですが、書けば書くほど自分がよく分かっていない部分が浮き彫りに・・・。参考文献を熟読することになり、全くラクではありませんでした( ;∀;)

でも自分自身の勉強にもなるので、もう少しだけ続けます!

よろしければお付き合いください(^^)

 

今回はリストカット、もしくはもっと広く「自傷」についてです。

自傷は、依存というカテゴリーに含めてよいのか迷いましたが、行動嗜癖(アディクション)の一種ととらえる考え方があります。

少なくとも共通する部分があるのはたしかなので、取り上げてみたいと思います。

 

実のところ、私自身はリストカットをする方の相談に応じた経験は多くありません。(同僚が対応に苦心する姿を見ることはしばしばありました)

でもだからこそ、今後の自分のためにも知識を整理しておきたいと思いました。

なお、本記事は、国立精神・神経医療研究センター松本俊彦先生の『自傷・自殺する子どもたち』(合同出版)を大いに参考にしています。

 

なぜ切るのか?

10代の若者の1割くらいがリストカットの経験があるそうです。

理由について、よく「アピールのためでしょ?」「かまってちゃんなんでしょ?」と言われることがあります。正直なところ、私自身もそう思っていた時期があります…。

たしかに一部そういう人はいるのでしょうが、多くの人はそうではありません。そもそも、「自傷の96%はひとりぼっちの状況で行われ、しかも、そのことを誰にも告白しない」という研究結果があるそうです。

 

では、なぜ切ってしまうのでしょうか。

多くの場合、激しい怒りや強い不快感に襲われたときに、切ってしまうそうです。

これは、「シリーズ依存症① 人はなぜ依存症になるのか?」でも取り上げた「自己治療仮説」につながります。

 

やったことのない人間(私もそうです)にはわかりにくいことですが、手首を切るなどの自傷行為により、気持ちがスッとしたり、ホッとしたりするのだそうです。

辛い気持ちを和らげるためにやっている場合が多いのです。

これが次第にクセになり、アディクション化してしまうのです。

 

つまり、見方を変えると、リストカットは生きていくための手段と言うことができるかもしれません。

しかし、もちろん根本的な解決になるわけではありません。

こういった自傷行為は次第に慣れてしまい、少しずつ頻度を増やしたり、より深く傷つけてしまったりと、行為がエスカレートしてしまいます。

コンパスやシャーペンで体を突き刺すなどの過激な方法も出てきたりします。傷つける箇所も増えていきます。

ここまでくると、もはや意志の力だけでコントロールできる状況ではありません。

 

どのように対応したらよいのか?

周りの大人はどのように対応すべきでしょうか?

単純に「やめなさい」ですむ話ではないのは明らかです。

いくつかポイントを挙げてみます。

①相談してくれたことを支持する

 相談に来てくれた場合は、「よく来たね」「よく話してくれたね」と声をかけてあげることです。切る、切らないよりも、信頼できる人に話せることのほうが重要であることを伝えてあげましょう。

②過剰に反応しない

 自傷行為を打ち明けられたら、感情的になってしまうことは仕方ないことです。普通そうだと思います。でも、過度に反応してしまうことは、自傷行為を強化してしまう可能性があります。二次的にアピール的な行動に変えさせてしまう恐れもあります。

 松本先生曰く、「冷静な外科医のような態度」で応じるのがよいとのこと。穏やかかつ冷静な態度で傷を観察し、必要な手当てを粛々とこなすということです。

③置換スキルの提案

 切ってしまう目的は、辛さの解消にあるわけなので、別の方法で代替できないかを考えていきます。

 具体的には、手首に輪ゴムをはめて「切りたい」という衝動を感じたときにパチンと輪ゴムをはじく、香水をかぐ、紙をやぶる、氷を握りしめる、腕を赤く塗りつぶす、大声で叫ぶ、筋トレなどの手段があります。

 ただ、こういった刺激的な置換スキル自体がエスカレートしてしまうこともあるそうなので、最終的には深呼吸やマインドフルネスなどの静的な置換スキルを習得していくことを目指します。

④保護者への説明

 もし、未成年者から「親には内緒にしてほしい」と言われた場合、支援者は困ってしまうと思います。本人との信頼関係を考えるなら、内緒にしたほうがいいのか…という思いも出てくるとは思います。

 ただ、万一本人が自殺企図した場合などには、当然保護者に情報を伝えなかった支援者の責任が問われることになるでしょうから、非常にリスクが高いと言えます。できるだけ本人の同意を得たうえで、保護者に伝えるのが現実的な選択肢だと思います。保護者には、本人に感情的な対応をとらないよう伝える必要がありますね。

 リストカットなどを抱える人の家庭には問題がある可能性が高いので、その後のケースワーク(家庭調整)も重要になります。いろいろなケースが想定されるので、ここではとても書ききれませんが…。

⑤支援者が一人で抱え込まない

 これはもう絶対というほど必要なことで、支援者側も一人で抱え込んではいけません。なるべくチームで対応するべきです。関係機関との連携も必要になるでしょう。

 自傷・自殺願望などがからむケースは、相談を受ける側も、かなりの緊張感・ストレスを感じます。よほどの熟練者でない限り、それが当然だと思います。

 支援者側のメンタルに余裕がないと、いい支援はできません。

 

おわりに

難しい分野だと思います。

リストカットに対して、「アピール目的だろ?」と軽く考えるのもよくないし、かといって深刻に考えすぎて感情的に反応してしまうのもよくありません。すぐにやめさせようとするのもよくありません。

やはり重要なのは、信頼関係ということになると思います。相談できたり、正直に話せたことを支持してあげる。まずはここからですね。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

 

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 <参考文献>

 『自傷・自殺する子どもたち』(著:松本俊彦) 合同出版

 

シリーズ依存症⑩ 認知行動療法とSMARPP

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こんにちは。

最近チョコレート依存ぎみのこころふです。

 

「これはカカオ成分の割合が高いチョコだから大丈夫!」などと自分を正当化しながら、食べまくっております。

 

チョコレートの依存性、あなどりがたし・・・

 

といったところで、今回は認知行動療法とSMARPPについて書いてみます。

どちらも耳なじみがない方も多いと思いますので、順を追って説明します。

 

 

認知行動療法とは?

 

いわゆる心理療法と呼ばれる手法には、数えきれないくらい多くの種類があります。

精神分析、クライエント中心療法、行動療法、遊戯療法、内観療法、森田療法・・・etc

 

その中にあって、エビデンス(科学的根拠)が高く、効果が実証されているのが、認知行動療法です。

簡単にいうと、人の偏った認知や行動のパターンを修正することで、精神的な不調を改善しようとする心理療法です。

 

例えば、「上司に呼び出されたときは、絶対に怒られる」と思い込んでいる社員がいたとします。

上司に声をかけられる度にびくついてしまうので、精神健康上よろしくありません。

しかし実際のところ、呼び出されたら100%怒られる人は稀だと思います(あるとしたら相当ブラックというかパワハラチックな気が…)

そういった客観的な視点を取り入れることで、「呼び出されても怒られるとは限らない」という認知が獲得できれば、それほどびくつかず安定したメンタルでいられるわけです。

セラピストは、相談者の認知のクセを把握し、よりバランスのよい認知へと変化が起きるようサポートします。これが認知行動療法です。

 

もともとは、うつ病に対して有効な手法として広まりましたが、その後さまざまな心の問題に幅広く用いられるようになりました。

最近では、依存症にも有効であることが分かってきて、治療の現場で用いられるようになってきています。

個別の心理療法として用いられることが多いですが、集団療法の中に認知行動療法の方法論が取り入れられることもあります。

これは、依存問題を抱える当事者だけでなく、家族教室などの家族支援の場でも使われています。

 

 

 

SMARPP(スマープ)とは?

とつぜん横文字になってしまい、なんのこっちゃと思われる方もいるかもしれません。

SMARPPというのは、Serigaya Methamphetamine Relapse Prevention Program(せりがや覚せい剤再発防止プログラム)の略です。

このシリーズでも何度か名前を挙げさせてもらった、松本俊彦先生がつくった薬物使用再発防止の治療プログラムです。

 

参加者は基本的には当事者のみですが、ダルク(薬物依存のリハビリ施設)の方がアドバイザーのような形で参加する場合も多くあります。認知行動療法の考え方がベースにあり、主に集団療法として用いられます。

 

専門医療機関や精神保健福祉センター、ダルクなどで全国的に広まってきており、多摩のタマープ、川崎市のだるま~ぷなど、その地域に応じたご当地SMARPPが次々と誕生しています。

 

SMARPPの流れ

私も何度か同席したことがあるので、どのような流れで行われるのか、説明したいと思います。

基本的には、どこも予約制でやっていると思いますが、とびこみでも対応しているところはあるかもしれません(というかせっかく来た人を突っ返すのは心苦しい)。

 

まず、とてもウェルカムな姿勢で当事者さんを迎え入れます。

否認が多いと言われる薬物依存の当事者が、このような回復プログラムにチャレンジするということ自体が称賛ものなのです。

お・も・て・な・し(古いか…)の精神で対応します。

お茶菓子や飲み物を用意するところも多いです。

アットホームな雰囲気づくりを心掛けることで、プログラム参加の継続率を高めるねらいがありますが、率直に話してもらいやすくなるというメリットもあります。

 

参加者が集まると、メインのプログラムの前に、どのくらい薬物をやめ続けられているか各参加者に報告してもらいます。 

「1か月使ってません!」「実はおととい使ってしまいました…」などなど、参加者によりけりですが、意外と使ってしまったことを正直に言う方もいます。

 

薬物をやめ続けられている人には、もちろんそれを称賛します。

そしてここが重要ですが、「使ってしまった」と正直に話せた人にも、「よく話してくれましたね」と称賛します。

このことによって、“正直に話すことはよいこと”という風土がつくられていきます。

もし、再使用を責めてしまったとしたらどうなるでしょう?おそらく次は来てもらえないでしょう。

 

以前にも書きましたが、依存症支援の看板を掲げている支援機関の中には、違法薬物を使用していることが分かったとしても、通報しないというスタンスのところがけっこうあります。

具体的にどのくらいの機関がそうなのかはわからないですが、ホームページに「通報しません」と明言している精神保健福祉センターさえあります。

理由は簡単で、そうしないと相談してもらえないからです。

 

賛否はあると思いますが、違法薬物を使用している人たちを、支援の土台に乗せるというのは、それだけ難しいということなのです。

 

プログラムの内容

①トリガー

プログラムは、認知行動療法をベースにしています。

中核的なキーワードのひとつとして、「トリガー」があります。要は引き金です。

当事者が何をきっかけに薬物使用に走ってしまうのか、を考えていくのです。

 

トリガーは人によりさまざまですが、例えば、コンビニのトイレでよく使っていた人は、コンビニのトイレに入ると使いたくなってしまったりするそうです。

あと多いのが、かつての薬仲間との交流を再開すると、とたんに再使用に走ってしまうとか。

 

そういったトリガーが分かってくると、じゃあそれを避けるにはどうしたらよいか?という話に持っていけるわけです。

上の例でいえば、なるべくコンビニのトイレは利用しないとか、かつての薬仲間とは関係を断つ、といった工夫ができるようになると、再発のリスクを減らすことができます。

 

②メリット・デメリット

もう一つ個人的に面白いと思ったテーマがあります。

「薬物を続けることのメリット・デメリット」「薬物をやめることのメリット・デメリット」をそれぞれ書き出してもらうというワークがあるのです。

 

これ、ちょっとびっくりしませんか?

私もびっくりしました。

「薬物を続けるメリット?薬物をやめることのデメリット?そんなことを考えさせるなんて何の意味があるんだ!?」

と、思いました。

 

なんでこんなワークがあるかというと、薬物を続けている人は、その人にとって何かしらのメリットがあるからこそ続けているのです。

もっと言うと、薬物が“生きるための杖”のようなものになっている人が多いのです。

つまり、突然薬物を取り上げられてしまったら、もう生きていけない、最悪の場合死を選んでしまうという人もいるのです。

これこそ「薬物をやめた場合のデメリット」と言えるでしょう。

 

もちろん薬物を使い続けることを推奨するわけではありません。

もし、ある人にとって、薬物を使うメリットが「生きにくさの解消」だとしたら、別の方法でそれを代替できないか、を考えていくのです。

別の趣味をつくったり、誰かにSOSを求められるスキルを身につけたり、その代替手段も人によって違ってくると思います。

この過程がないと、一時的にやめられたとしても、再発する可能性が高いでしょう。

 

SMARPPはファーストフード?

これはSMARPPをつくった松本先生自身が話していますが、SMARPPはファーストフードのようなもので、とっつきやすいけれど、これさえやれば完璧といったものではないとのことです。

むしろ、自助グループのような濃厚なプログラム、例えるなら高級フレンチを食べに行くほうがよい、と。

 

でも、高級フレンチはなかなか気軽に行けるものではないので、誰でも食べに行けるファーストフードから入り、そのうえで少しずつ高級料理に慣れていってもらいたい、といったコンセプトなのだそうです。

 

おわりに

今回は、依存症業界で確実に広がりを見せている、SMARPPという認知行動療法ベースのプログラムを中心に説明してみました。

 

先ほども書いたように、これだけやっていれば絶対回復できる、といったものはないのですが、SMARPPはその入り口としては素晴らしいと思います。

これは支援者側にも言えることで、ファシリテーター(プログラムを進行する人)が依存症にそれほど詳しくなかったとしても、テキストを読み上げていくだけで、それなりにプログラムとして成立しますし、ファシリテーター自身の勉強にもなるようにつくられているのです。

 

SMARPPなどの入り口をきっかけとして、より細やかな個別支援ができるようになることが理想的だと思います。

個別支援の必要性については、のちほど書いてみたいと思います。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

 

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シリーズ依存症⑨ 家族支援って何をするの?

家族イラスト/無料イラスト・フリー素材

気づいたら開始1か月経過 & とりあえずの目標としていた30記事作成を達成していました!

書くのは好きなんでいいんですが、ブログの設定とかカスタマイズとかいまだに「???」でよくわかりません・・・。少しずつやってきたいです。

 

さて、前回は依存症から回復するための自助グループについて書きました。

 ただ、そもそも当事者本人が依存症であることを認めないというのが、依存症者の特徴の1つです。(「否認の病」なんて言われます)

なので、自助グループなどの資源にたどりつくまでがなかなか難しいという課題があります。

 

そこで重要になってくるのが、家族支援です。

私自身も、依存問題を抱える本人より、家族への支援に関わることが中心でした。

そんな経験をもとに、家族支援とはどういうものなのか、書いてみたいと思います。

 

なぜ家族支援なの?

 

家族支援が重要なのは、なぜなのでしょうか?

それは、最初に困ってだれかに相談するのは、本人よりも家族であることが多いからです。

 

支援者としては、足を運んでくれない当事者本人に、直接支援することは難しいです。仮に来てくれたとしても、家族に連れられてしぶしぶ、という場合が少なくありません。

なんとかしたいというモチベーションは家族のほうが高いので、まずは家族に働きかけるのがセオリーです。

 

叱責、説教をひかえる

相談に来ていただいた家族には、本人との関わり方を見直してもらいます。

家族はたいてい、依存問題を抱える本人に対し、叱責、説教、説得を繰り返してきています。

しかし、これらの行動は無意味、どころか逆効果です。

 

依存症を抱える当事者は、常に自分の依存行動の言い訳を探しています。

もし家族にくどくど説教されたとしたら、当然ストレスを感じます。

そうすると、「おれが酒を飲んでしまうのは、家族からのうるさい説教のせいだ」と理由づけられてしまい、自身の依存問題に向き合いづらくなってしまうのです。

 

 また、叱責や説教は、お互いの関係悪化につながり、まともにコミュニケーションがとれなくなってしまう、という問題があります。

 

散々迷惑をかけられてきた家族が、叱責、説教したくなる気持ちはすごくよくわかります。

ですが、そもそも、説教で問題が改善されるのであれば、誰も苦労はしません。

いかに冷静に対応できるようになるかが、上手くいくかどうかのわかれどころです。

 

効果的なコミュニケーション・スキル

では、具体的にどのように関わったらよいのか?という話に入ります。

ここでは、依存症の家族支援で有名な吉田清次先生の著者『CRAFT 薬物・アルコール依存症からの脱出 あなたの家族を治療につなげるために』に載っている、8つのポイントを挙げます。

①“わたし”を主語にした言い方をする

 いわゆるⅠ(わたし)メッセージです。You(あなた)が主語になると喧嘩になりやすい。

②肯定的な言い方をする

 ✖「飲むのをやめなかったら肝硬変になるよ」

 〇「今飲むのをやめたら、肝臓は回復しますよ」

③簡潔に言う

 くどくど言わずに簡潔に。 

④具体的な行動に言及する

 ✖「少しは手伝ってよ」

 〇「お皿をふくのを手伝ってくれると助かります」

⑤自分の感情に名前をつける

 「昨日の酔っ払った姿を見て、恥ずかしかったしショックだった」

⑥部分的に責任を受け入れる

 あなたを責めているのではないというメッセージ。

⑦思いやりのある発言をする

 「北風」よりも「太陽」で。

⑧支援を申し出る

  相談に行くことなどを提案する。

 

いずれも、相手に伝えたいことを伝えるためのスキルです。

簡潔、ポジティブな言い方をすることで、言いたいことが伝わりやすくなります。

そうすると、本人が相談の場に足を運ぶ可能性も高くなります。

 

 

家族支援をしている機関

 本人に対する関わり方を挙げてみましたが、これを自力で習得して使いこなすのは、非常に難しいと思います。

もし知識として理解できたとしても、これまで自分が散々迷惑をかけられた相手を目の前にして、冷静にスキルを使いこなすなど、簡単にできることではありません。

なので、相談でき、援助してもらえる相手が必要なのです。

ここでは、どのような相談先があるのかを挙げてみます。

 

①依存症専門医療機関

 専門の医療機関である場合、家族だけでも相談を受けてくれるはずです。家族教室などの集まりを開催しているところもあります。ベッドのある病院であれば、必要に応じて本人が入院治療を受けることも可能です。ムリヤリというわけにはいきませんが。

 家族自身が、休憩や本人と離れること、共依存からの脱却などを目的に入院するというケースもあるようです。

 

②自助グループ

 前回自助グループについての記事を書きましたが、実は家族の集まる自助グループもあります。アルコールであればアラノン、薬物であればナラノン、ギャンブルであればギャマノンなど、たくさんあります。同じ悩みを抱える仲間ができ、支え合うことで、元気になる方はたくさんいます。

 

③行政機関(精神保健福祉センター、保健所など)

 精神保健福祉センターは各都道府県に1カ所以上あり、依存症対策・支援に力を入れて始めているところが増えています。家族の相談にのったり、家族教室を開催したりしているところも多いです。相談は無料です。

 

おわりに

家族の悩みは深いです。

依存症当事者に対して、強い恨みをもっているという人も少なくありません。話を聞いていると、それは無理もないことだなと感じます。 

嘘をつかれること、期待を裏切られることは日常茶飯事であり、中には暴力を受けた経験のある方もいます。

そのような相手に対して、感情的にならずにコミュニケーションをとることはとても難しいです。その際、誰かしらサポーターになってくれる人がいれば、感情的に安定し、冷静な対応をとりやすくなります。

 

今まさに家族の依存問題で悩んでいるという方は、ぜひどこかしらの相談先に相談してみてください。 

 

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シリーズ依存症⑧ 自助グループについて

自助グループのイラスト(笑顔)

公認心理師のこころふです。

以前、依存症支援に携わっていた経験があることから、依存症について書いています。

 

今回のテーマは「自助グループ」です。

これまでの記事でも何度かふれてきていますが、あらためてどういったものかについて書いてみたいと思います。

 

自助グループとは?

相互援助グループともいわれますが、ここでは自助グループで統一して書きます。

文字通り、助け合うためのグループです。

例えばAA(アルコホーリクス・アノニマス)であれば、アルコール依存を抱える当事者たちが集まるグループで、参加者同士で助け合い、酒をやめ続けることを目標とします。

 

自助グループは、依存症からの回復にとって非常に重要な資源です。

自助グループに通うことで、「もう〇年もアルコール(薬物、ギャンブル)はやめています」と言えるようになる人はたくさんいます。

 

自助グループができた経緯

1930年代のアメリカで、2人のアルコール依存者が偶然出会い、お互いの経験を語り合ううちに、酒をやめられるようになったのが、自助グループAAの始まりとされています。

当時、医者もさじを投げていたアルコール依存患者の治療を、当事者が発見した形になったのですから、これは医学史上の大事件でした。

AAが広まるにつれ、他の薬物依存やギャンブル依存など、さまざまな依存対象の自助グループがつくられていきます。

ちなみに、アノニマスとは、「無名の」「匿名の」という意味です。

実際、自助グループの参加者は、本名ではなくアノニマスネームというニックネームのような名前で呼び合う慣習があります。

 

さまざまな自助グループ

アルコール依存・・・AA(アルコホーリクス・アノニマス)、断酒会

薬物依存・・・NA(ナルコティクス・アノニマス)

ギャンブル依存・・・GA(ギャンブラーズ・アノニマス)

クレプトマニア・・・KA(クレプトマニアクス・アノニマス)

買い物依存・・・DA(デターズ・アノニマス)

性依存・・・SA(セックスアホーリクス・アノニマス)

などなど。

挙げるとキリがないほどたくさんあります。

 

マイナーな依存種になればなるほど、探すのが大変になる傾向はあります。

例えばAAなどは全国どこでも大体みつかりますが、DAは県外でないと見つからないとかはありますね。

また、同じ系列のアノニマスグループであっても、グループによって雰囲気が違うという話も聞きます。

「あっちのAAは合わなかったけど、こっちのAAは参加しやすい」といったこともあり得ます。

 

どんなことをするのか?

“ミーティング”という自分の体験、思いなどを順々に話していく活動が中心になります。その際、他者の話を批判してはいけません。

 

また、12ステップと呼ばれるプログラムがあります。

12ステップとは、例えばAAであれば、

1.私たちはアルコールに対し無力であり、思い通りに生きていけなくなっていたことを認めた。

2.自分を超えた大きな力が、私たちを健康な心に戻してくれると信じるようになった。

といった課題が12項目設けられていて、それに1つずつ取り組んでいくのです。

 

これを聞いて、「む?」とひっかかった方もいると思います。

自助グループではよく「ハイヤーパワー」という言葉が使われます。「自分の力を超えたより大きな力」というような意味です。それは神であったり、偉大な力であったり。

宗教とは関係ないらしいのですが、そういったものを連想してしまう方は少なくありません。それゆえ、1回参加してもすぐにドロップアウトしてしまうという人がたくさんいます。おそらく、日本だからこそなじまないという部分もあるのだと思います。

 

私も見学させていただいたことがありますが、正直なところ、最初は違和感を覚えました。「ハイヤーパワー」などの用語が特に。

すぐに慣れはするんですけどね。

 予備知識がないと、その慣れるまでに脱落してしまう可能性は高いと思います。

 

最初、当事者が一人で参加するのはとても勇気がいると思います。

支援者がかかわっている場合、事前に許可をとったうえで、いっしょに参加してもらうとよいですね。

 

自助グループは絶対か?

以前は、自助グループへの参加が回復のための絶対条件だと考える人も多かったそうです。自助グループに参加しない人を、「回復への意欲がない人」と捉えてしまう場合もあったそうです。

 

しかし、今では、そこまで極端な考え方の人は少なくなったと思います。

たしかに自助グループは、回復を考えるうえで、とても重要な資源ではあるのですが、上記したように、自助グループになじめない人は少なからずいます。

何度か通ってみて、どうしても合わない、むしろ苦痛だという人にとっては、通うことがマイナスになることも考えられます。

「自助グループに行かないなら回復なんて無理だ」ではなく、「別の方法を考えよう」が建設的な考え方です。

 

また、支援者側の態度として、「自助グループを紹介しておけば間違いない」という考えがかなり蔓延しています。私自身も、少し前までそう信じていました。

でも、安易に自助グループを紹介することを疑問視する声もあります。

依存症に陥る背景はさまざまであるはずなのに、「依存症→→→自助グループ」というようにパターン的にアドバイスするのはどうなの?ということです。

なかには、ちょっとした生活の支援で立ち直る方もいます。(軽度の場合)

それをちゃんとしたアセスメント(見立て)もせず、必ずしも合うとは限らない自助グループを無理に勧めたしたら、もしかしたらマイナスの影響のほうが大きいかもしれません。

 

このあたりは、私も依存症支援にどっぷり浸かっていた頃は考えることができない視点でした。

このような考え方があるということを、離れてみて初めて知ったのです。

逆に言うと、それくらい依存症支援にとって自助グループが重大な位置づけにあるということなのですが・・・。

自助グループが合わない人にはどのような支援が必要か、ということを常に考えておかなければいけませんね。

 

おわりに

今回は自助グループというテーマに絞って書いてみました。

自助グループというものの理解に、少しでも役に立てたとしたら幸いです。

 

ただ、ここまで書いておいてなんですが、百聞は一見にしかず、です。

 

自助グループは、基本的には当事者のみが参加を許されているのですが、

実は「オープンミーティング」と呼ばれる、家族、医療福祉・行政関係者など、当事者以外の人でも参加できる回があります。

 

こういった回に参加(見学?)することで、自助グループの実際を知ることができますので、興味のある方は足を運んでみるのもいいかもしれません。

グループ名と地域名で検索をかけていくと、どこでやっているのかおそらくわかると思います。

もっとも、このコロナ禍では厳しいか・・・

 

オンラインでミーティングを始めたグループもあると聞きます。

それはそれでよいことですが、早く通常運営できるようになることを祈っています。

 

以上です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

 

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シリーズ依存症⑦ クレプトマニア~万引きをやめられない精神疾患~

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公認心理師のこころふです。

 

前回、前々回と、ギャンブル障害、ゲーム障害と行動嗜癖の話を書きました。

今回は、その流れで、クレプトマニア(窃盗症)について書きたいと思います。

 

 

元マラソン選手の逮捕。なぜ?

 

2年ほど前、元マラソン選手の原裕美子さんが、菓子3点、合計382円を万引きし、逮捕されました。

原さんは、決して買うお金がなかったわけではありません。

なのに、なぜ?

 

その後原さんは自身がクレプトマニアであることを告白し、話題となりました。

このときにクレプトマニアという言葉を知ったという方も少なくないと思います。

 

クレプトマニアとは?

 

クレプトマニアの日本語訳は「窃盗症」です。

一言でいえば、「盗みをやめるにやめられない精神疾患」です。

「盗みへの嗜癖」と言い換えてもよいでしょう。

 

DSM-Ⅴという精神科医の診断マニュアルでは、以下の診断基準が示されています。

 

A.個人的に用いるのでもなく、またはその金銭的価値のためでもなく、物を盗もうとする衝動に抵抗できなくなることが繰り返される。

 

B.窃盗におよぶ直前の緊張の高まり

 

C.窃盗を犯すときの快感、満足、または解放感

 

D.盗みは怒りまたは報復を表現するためのものでもなく、妄想または幻覚に反応したものでもない。

 

E.盗みは、素行障害、躁病エピソード、または反社会性人格障害ではうまく説明されない。

 

つまり、基本的には「利益のための窃盗」ではなく、「窃盗のための窃盗」であるといえます。

 

 

摂食障害との合併

 

クレプトマニアは、摂食障害との合併が非常に多いといわれています。

そのメカニズムは、よくわかっていないそうですが、クレプトマニア研究の第一人者である竹村医師は以下のとおり解説しています。

 

摂食障害はいわば、病的な飢餓状態にあり、そのなかで涸渇恐怖が生じます。

そのため、物を異様にためこむ傾向(ためこみマインド)があるのです。

この涸渇恐怖、ためこみマインドこそ、窃盗行動の原動力なのではないか、とのことです。

 

なお、合併するのは摂食障害だけではありません。

クレプトマニアを抱える人のうち9割ほどに、気分障害、アルコール依存など、何らかの合併症があるとのことです。

 

精神障害であり、犯罪でもある

クレプトマニアの特徴の一つに、司法的な対応がからむということがあります。

これは精神障害か犯罪かという2択ではなく、精神障害であり犯罪行為でもあるという認識が正しいと思います。

竹村医師は、「刑事責任は当然負うべきだが、本質的な解決を目指すなら刑期はできる限り短くし、治療に専念できる環境を整えるべきだ」とい主張されています。

 

回復のためには

 

簡単にですが、回復のための資源等を書きます。

①専門医療機関

 クレプトマニアを対象とした専門医療機関は、全国的にも数少ないのが現状です。

 よくクレプトマニアについて報道がなされるときに出てくるのが、群馬県にある赤城高原ホスピタルです。竹村医師が院長をつとめています。ここには、全国から患者が集まってくると聞きます。入院治療を受ける方も多くいるようです。薬でよくなるものではないので、使うとしても補助的な手段となります。

 

②精神療法

 認知行動療法や家族療法などの精神療法が用いられることがあります。

 

③自助グループ(KA)

 他の回でも書いていますが、依存症業界の重要な資源として自助グループがあります。クレプトマニアの場合、KA(クレプトマニアクス・アノニマス)というグループに参加することになります。ミーティング(それぞれが体験や想いを順番に語る)を通して、

自分の課題と向き合っていくことになります。

 

おわりに

正直なところ、これまでの臨床経験で、はっきりクレプトマニアと診断されている人の相談を受けたことはありません。

ただ、そうじゃないかなと思える相談者は何人かいました。

印象的だったのが、まだ小学生だった男の子が、何度も万引きを繰り返し、そんな自分を責めて涙を流していたことがありました。

過去に虐待を受けた経験のある子でした。

 

他にも、さまざまな生きづらさを抱えている当時高校生だった男の子が、やはりお店に入るときに衝動的にものを盗ってしまうと話していたことがありました。

 

そういった方の不安や辛さは計り知れないものがあります。

最悪の場合、思い詰めて自ら死を選んでしまうこともあるそうです。

 

まだ私自身勉強すべきことがたくさんありますが、今度そういった方に会うことがあれば、できるだけの援助をしてあげたいと思っています。

 

 

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シリーズ依存症⑥ ゲーム依存について考えてみた。

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こんにちは。

公認心理師のこころふです。

 

これまで、さまざまな依存症について書いてきましたが、今回はゲーム依存について書きたいと思います。

 

 

WHOも認めたゲーム依存

 

2019年の5月、WHOが発行するICDの最新版(ICD-11)に、Gaming disorder(「ゲーム障害」「ゲーム症」と訳される)が収載されることが決まりました。

各種メディアで取り上げられ、さまざまな意見がとびかっています。

これと関連し、香川県で、通称「ゲーム規制条例」が施行されたことも話題を呼びました。

 

 

ゲーム依存って何?

 

簡単に言えば、ゲームにはまりすぎて、やめようとしてもやめられず、日常生活に支障をきたしてしまう状態です。

 

アメリカ精神医学会がつくったDSM-Ⅴ(精神科医の診断マニュアル)では、インターネット・ゲーム障害という項目があります。

もっともこれは、今後の研究課題として暫定的に定められたもので、厳密にはまだ診断名として確定しているわけではありません。

 

一方で、2019年の5月、WHOが発行するICDの最新版(ICD-11)に、Gaming disorder(「ゲーム障害」「ゲーム症」と訳される)が収載されることが決まりました。

こちらは、オンラインゲームだけではなく、オフラインゲームも対象に含みます。

(実際はオンラインゲームへの依存が多いとは言われています)

 

このことは各種メディアで取り上げられ、さまざまな意見がとびかっています。

 

これと関連した話で、香川県で、通称「ゲーム規制条例」が施行されたことも話題を呼びました。(この話題はいつか別の記事で書きたいです)

 

原因は?

 

人間の脳には報酬系と呼ばれる、人間が快感を得るための神経回路があります。

前頭前野や側坐核、海馬などの部位が関係しているといわれています。

 

人間は楽しいことをすると、報酬系が活性化します。

脳内にドーパミンと呼ばれる物質が分泌され、それが快感情を引き起こします。

 

快感を覚えた脳は、刺激を繰り返し得ようとしますが、次第に同じくらいの刺激には反応しづらくなり、より強い刺激でないと満足できなくなってしまいます。

ゲームの場合であれば、短時間のプレイでは満足できず、次第にプレイ時間が長くなっていきます。

 

ゲーム依存の原因については、上記のような説明がされることが多いと思います。

 

 

かつて「ゲーム脳」という言葉が生まれ、ゲームが脳を委縮させるなどの主張がはびこった時期もありました。

先に挙げた香川県のゲーム規制条例も、そのような主張が根拠の一つとなっているようです。

 

でも、よく考えてみましょう。

ゲームは本当にそんなに悪いものなのでしょうか?

 

 

報酬系やドーパミンだけでは説明できない

 

結論からいうと、先ほどの「ゲーム脳」は、現在ではかなりのトンデモ理論として位置づけられています。

科学的な根拠がないのです。

 

ゲームプレイヤーは身近にもたくさんいますが、ほとんどの人は、生活に支障が出るほどハマることはありません。

私自身もゲームは大好きで、たしかにときどき、猛烈にハマってしまうため、脳が快感を得ている感覚はわかる気がします。でも、例えばそれで仕事をサボったりはさすがにしません。

多くのプレイヤーが、熱中はするけれども、どこかで折り合いをつけてゲームと付き合っているはずなのです。

 

また、報酬系やドーパミンの話も、たしかにゲーム依存の一端を担っているとは思いますが、それだけでは説明は不十分です。

 

「シリーズ依存症①~なぜ人は依存症になるのか?~」などでも書いたとおり、依存症とは別の精神疾患、生きづらさ、孤独感などの、辛い気持ちが背景にあることが非常に多いのです。

 

ゲームを手に取れば、少なくともプレイしている間は辛い気持ちを紛らわすことができます。少しでも楽になるという経験をすると、それを繰り返し、最初は短い時間だったとしても、次第に時間が長くなるということは容易に想像ができます。

 

ゲーム障害といえるほどの状態に陥るかそうでないかは、個々に抱えている精神的な苦痛のレベルが大いに関係しているのです。

 

 

合併する精神障害や発達障害

 

ゲーム依存は、別の精神疾患との合併が多いと書きましたが、具体的にどのようなものがあるのでしょうか。主だったものを3つ取り上げてみます。

 

AD/HD(注意欠如/多動性障害)

 先行研究から、ゲーム依存者の中には、かなりの割合でAD/HDを抱える人が含まれていることが分かっています。

 AD/HDの特徴として、多動性、不注意、衝動性がありますが、なかでも不注意や衝動性が依存と関わっているといわれています。

 

②うつ病

 うつ病もゲーム依存と強い関係があることが分かっています。ともすると、ゲームへの没頭がうつ病を引き起こすと言われがちですが、はっきりとした根拠はありません。逆に、うつ病がゲームヘの過度な没頭を引き起こすと考えることもできます。ゲームをすることでうつ症状が改善したという報告もあります。

 

③不安障害

 強い不安はゲーム依存と関係があるといわれています。これも同様に、必ずしもゲームへの没頭が不安を引き起こすとは限りません。むしろ、不安を和らげるためにゲームをするということもあり得るでしょう。

 

 

他にもさまざまな精神疾患との関係を指摘する研究は多くあります。

おそらく、ゲーム依存が単独で発症するケースの方が少ないと思われます。

 

実はICD-11で収載される「ゲーム障害」についても、単独の精神障害として認定されることには賛否があります。ゲーム障害を一つの疾患とみるのか、生きづらさに対するコーピング(対処行動)とみるのか、今後も議論が続いていくこととは思いますが、臨床的には後者の考え方のほうが有用ではないかと思います。

 

 

予防方法

 

結論から言うと、確立された予防方法はありません。

 

ただ、先行研究によれば、ゲーム依存のリスク要因というものが示唆されています。つまり、これがあるとゲーム依存になりやすい、といった要因です。

これには、学校になじめない、いじめを受けている、成績がふるわない、親からの厳しいしつけ、虐待、本人の発達障害、精神障害などがあります。

 

これらのリスク要因を緩和することが予防につながる可能性はあります。

例えば、学校になじめるよう支援したり、学習が少しでも進みやすいよう配慮したりと、学校でできることもあります。

発達障害に関して言えば、早期からの診断・支援があると、予後がいいということも分かっているので、支援の手を入れてあげることが、予防にもつながり得ると思います。

 

 

治療方法

 

こちらも同様で、確立された治療方法はありません。

 

薬物療法や一部の心理療法(認知行動療法など)が有効だったという先行研究はあります。

ただし、例えばうつ病を合併している場合、うつ病に対する投薬治療や認知行動療法が行われることで、うつ病が改善し、ゲーム行動も落ち着く、というケースが多いようです。

つまり、ゲーム依存そのものに効果があるというより、うつ病が改善された結果として、ゲーム行動も改善されたとみるのが妥当だと思います。

 

AD/HDが合併するケースも同様です。投薬により、AD/HDの症状が落ち着くと、ゲーム行動も落ち着くというケースがあるのです。

これらのことからも、ゲーム依存は、別の精神障害や発達障害などにより2次的に起こる症状、もしくはコーピング(対処行動)とみるほうが、しっくりくる気がします。

 

 

おわりに

 

10数年現場で働いてきた私の経験からも、子どものゲームプレイに関する相談は増えてきていると感じます。なかには、本当に「ゲーム障害」と言えそうな子も目にします。

 

ただ、これは私自身への戒めでもありますが、表立って見える問題行動にばかりフォーカスしない方がよいということです。

 

ほとんどの場合、問題行動の裏には、その人が抱える精神的な苦痛や生きづらさが隠れています。

 

これは何も依存問題に限った話ではありません。

ただ、個人的には、特に依存問題でこの傾向、つまり表立った症状にのみ目がいってしまう傾向が強いのではないかと感じています。

一部でゲームを過剰に敵視するような風潮があることも、これと無関係ではないでしょう。

 

私は、依存問題の中でも、特にゲームやネットへの依存に関心が強いので、今後もこのテーマについては書いていくつもりです。

 

なお、本記事の内容は、かなりの部分を井出草平先生の論を参考にして書いています。ご興味のある方は、井出先生のブログを読んでいただけると、より詳しく理解していただけると思います。

もちろん、本記事の文責についてはすべて私自身にあることを補足させていただきます。

 

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

 

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シリーズ依存症⑤ ギャンブル依存のウソ・ホント

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公認心理師のこころふです。

不慮の事故でPCが壊れたので、すぐさま新しいPCを購入。

以前のPCは壊れる前から異様に重かったので、新しいPC(性能も前よりいいらしい)のスピードに驚きを隠せません。

たぶん100倍くらい速い!(体感)

快適!!

 

テンションも上がったところで、今回はギャンブル依存について書きたいと思います。

なお、これまでに書いた依存症関連の記事はこちらです。

 

kokorofu.com

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ギャンブル依存とは?

そもそもギャンブルとは?という話からになりますが、

日本では、競馬、競艇、競輪、オートレース、法的には遊戯にあたるパチンコ、パチスロ、非合法の闇カジノなどもそうです。

広くとらえて、宝くじ、株、FX、先物取引などの投資も含める場合があります。

 

ギャンブルをやめたくてもやめられず、日常生活に支障が出てくるようになると、ギャンブル依存の状態といえるでしょう。

特徴として、ギャンブルへの渇望、ギャンブルの衝動を抑えられない、ギャンブルの負けをギャンブルで取り戻そうとする(負け追い)、人間関係、仕事などに悪影響が出る、などがあります。

また、日本国内では、圧倒的にパチンコ、パチスロの割合が多い(8割くらい)のも、海外と比べたときの特徴の一つです。

 

正式な診断名

なお、正式な診断名は、ギャンブル依存症ではなく、「ギャンブル障害」(Gambling disorder)です。

DSM-5というアメリカ精神医学会がつくる精神科医の診断マニュアルで、そのように決まっています。

また、WHOがつくるICDという診断基準では、現行のICD-10だと「病的賭博」という名称ですが、2022年に出版されるICD-11ではやはり「ギャンブル障害」になることが決まっています。

 

日本ではギャンブル依存が多い、はホント??

厚生労働省が2013年に行った調査で、なんと約536万人(4.8%)もの人がギャンブル依存であるという報告がされ、メディアでセンセーショナルに取り上げられました。

 

しかし、その後の調査でこの数字は大幅に減ります。

2017年度の調査では3.6%(320万人)となり、200万人以上も減るという謎。

そもそもこの数字は、SOGSというスクリーニングテストにより導き出されたものであり、正式に診断を受けた人数ではありません。あくまでスクリーニングであり、ギャンブル依存の「疑い」がある人の数なのです。

さらには、「生涯のどこかでギャンブルの問題を抱えていた」人数なので、現在はギャンブル依存とはいえない人も含まれた数字です。

諸外国では、直近1年間の数字で議論されるのが一般的なのですが、同じ条件での数字を出してみると・・・

 

0.8%! 約70万人。

これは諸外国並の数字です。

 

最初の“536万人”というインパクトが強すぎて、日本はギャンブル依存が多いというイメージを持たれがち(最近まで私もそう思ってました…)だと思うですが、実態とはかけ離れた数字と見たほうがよさそうです。

数字を鵜呑みにしてはいけないという好例だと思います。

 

実は自然回復率が高い??

依存症というと、「治りにくい」「一生付き合っていくもの」というイメージもあるかと思います。

ですが、先ほどの数字を見直してみましょう。

2017年の調査によれば、約320万人が生涯のうちどこかでギャンブル依存(疑い)だったわけですが、直近1年に限ってみれば、約70万人なのです。

つまり、250万人がギャンブル依存(疑い)の状態から抜け出していることになります。

これは約8割にも及ぶ数字であり、かなりの回復率です。

 

しかも、ギャンブル依存(疑い)を抜け出した人たちの中で、どこかしらの相談機関を利用した人はかなり少数とのことです。

つまり、多くの人は、ギャンブル依存から自然回復していることになるのです。

正直、この数字を知ったとき、私は驚きました。

「依存症は、支援なくして回復が難しい病気」という思い込みがあったからです。(というか、そう教えられてきた)

 

もっともこれは、ギャンブル依存が軽いとか、放っておいていいとか言いたいわけでは決してありません。

ギャンブル依存(疑い)の方の中には、深刻な症状の方も含まれており、最悪の場合、精神的に追い詰められ自ら死を選んでしまう人もいます。

つまり、重症度を見極め、適切な支援、対策をしていく必要があるということです。

 

相談の現場で見るギャンブル依存者の像

依存症の相談機関で働いていたときの話ですが、ギャンブル依存の人は、アルコール依存、薬物依存といった物質依存の方と比べると、まだ社会生活がなんとか成り立っている方が多かったと感じます。

身体に有害な物質を取りこむわけではなく、あくまで精神的な依存なので、身体的な健康は保たれることが多いからでしょう。

問題となるのは、やはり経済的な面です。

〇百万というレベルで借金をつくり、奥さんにばれ離婚寸前になり、すがるような思いで相談に来た、という方もいました。

相談にくる途中、パチンコ店の横を通り、誘惑に負けそうになった、と話す方もいました。

 

私自身はギャンブルをした経験がほぼないので、正直なところギャンブルにハマる人の気持ちは、十分に理解できないところもあります。

ただ話をしてみると、真面目な方が多く、自分のギャンブル行動をどうにかしたいという切実さを感じました。

 

 

 社会資源について

自然回復が多いとは言え、支援が必要な人というのは確実に存在します。

回復のために役立つ資源にはどのようなものがあるかを紹介します。

 

①自助グループ(GA、ギャマノンなど)

 同じ依存に関する悩みを抱える人たちが集まるグループです。GA(ギャンブラーズ・アノニマス)は、ギャンブル依存の問題を抱える当事者が集まる場所、ギャマノンはその家族が集まる場所です。自助グループでは、参加者が順番に、自身の体験や近況、思いを自由に語る“ミーティング”が中心になります。ミーティングを通じ、自分の気持ちが整理されたり、悩みを抱えているのが自分だけではないのだと知り、安心感を得られやすいですし、一歩先行く先輩(課題を乗り越えつつある人)からアドバイスを受けることもできます。

 かつては、「依存症からの回復のためには必須!」とも言われてきた重要な資源です。ただ、集団や雰囲気になじめない人、合わない人がいることも間違いなく、そういう方に無理に参加を勧めるよりは、別の資源を活用すべきかと思います。

 

②専門医療機関

 全国的にも数は少ないですが、依存症治療専門の医療機関に相談するのも一つの方法です。回復プログラムなどを実施しているところもあります。ただ、ギャンブル依存(ひいては依存症全般)の場合、薬物治療が必ずしも有効ではないため、過度な期待は禁物かもしれません。

 

③行政相談窓口

 精神保健福祉センターや保健所などがこれにあたります。特に精神保健福祉センターでは、依存症相談に力を入れ始めているところが多く、認知行動療法をもとにした集団療法や家族教室などを行っているところも多いです。最初の相談窓口としてはよいと思います。(個人的に相談する敷居が低いのではないかと思います)

 

④回復支援施設

 地域で在宅のまま回復を目指すのが難しい方の場合、NPOなどが運営する回復支援施設を利用する場合があります。同じ悩みを抱える仲間との生活をとおして、自分の課題と向き合うことになります。施設で生活をしながらGAに通い、退所後もGAに通い続けるという人もいます。

 

⑤相談室、カウンセリングルーム

 医療機関と比べると、じっくり話を聴いてもらえるというメリットがあるのではないかと思います。定型的な回復プログラムではなく、相談者個々に応じたオーダーメイドの支援を行っている相談室もあります。保険適応ではないため、それなりの費用がかかることが難点でしょうか。

 

⑥パチンコ業界

 これは意外と思われるかもしれません(私自身、とても意外でした。本当にすみません・・・)が、パチンコ業界、特に大手のところは、依存症対策に力を入れているところは多いです。私が参加したことのあるギャンブル依存の勉強会で、最も参加者が多かったのがパチンコ業界の方々で、とても驚きました。

 「パチンコ依存症者をつくりだして儲けているのではないか」と思われがちですが、私が関係者の方に直接聞いてみたところ、パチンコ業界も世間のイメージが悪くなることは避けたいのだと話していました。イメージが悪くなることは、社員の働くモチベーションの低下にもなるからだそうです。長く適度に遊び続けてもらうことが理想だという話も聞きました。(病的なほどハマってしまうと、途中でドロップアウトしてしまう)

 例えば、パチンコホールで働く人は、明らかに度を越えたパチンコプレイヤーには、声掛けをするなどの工夫をしているそうです。

注:別にパチンコ業界の回し者ではないですよ(笑)

 

おわりに

いろいろな要素が絡んでいるテーマであり、私自身も勉強中なのですが、なるべく多くの視点から書いてみたつもりです。

少しでも参考になったとすれば幸いです。

 

 

 今回の内容は、以下の文献を参考にしています。

『よくわかるギャンブル障害』(著:蒲生裕司) 星和書店

『ギャンブル等依存問題 正しい理解のために』(編集:月間アミューズメントジャパン編集部)

 

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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シリーズ依存症④ ~薬物依存って何? 処方薬、市販薬への依存って?~

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こんにちは、公認心理師のこころふです。

依存問題や子育てのことなどいろいろと書いています。

 

今回は薬物依存について書きたいと思います。

薬物依存の理解に少しでも役に立てたら幸いです。 

 

薬物依存とは?

 

薬物依存は、薬物をやめたくてもやめられず、生活に支障が出てしまう状態です。

一口に薬物と言っても、その対象はさまざまです。

ヘロイン、コカイン、覚せい剤、大麻、危険ドラッグ、処方薬、市販薬…etc

 

薬物のもつ依存性+その人の抱えるメンタルの課題(孤独感、生きづらさ)により、やめられなくなると言われています。

しばしば、あたかも薬物の作用だけが原因であるかのように説明されることもありますが、それでは片手落ちです。同じモノを使っても、ハマるかどうかには個人差があります。

 

芸能人の違法薬物所持、使用などのニュースもよく取り上げられますね。

 

私自身、「なぜ順風満帆なあの人が薬なんて…」

と驚くこともしばしばですが、芸能界というのはそれだけプレッシャーの激しい業界だということなのでしょう。

昨今の芸能人の自死報道などを見てもそう感じます。

 

何度も薬物使用で逮捕されている田代まさしさん(マーシー)も、面白いギャグを期待されるのがすごいプレッシャーだったと話しています。

まぁ芸能人の場合、お金をもっているから誘われやすいというのもあるのでしょうが。

 

病的な依存症レベルになってしまった場合、自力でのコントロールは難しいので、反省すればやめられる、とか、強い意志でなんとかなるという問題ではありません。そういう病気なのです。

 

また、メディアがこぞってバッシングすることで、依存症からの回復が難しくなりますし、今なんとか病気と向き合い断薬している当事者にとっても再使用の引き金となりかねないので、報道の仕方については見直すべきと思います。

 

 

処方薬依存とは?

 

え?処方薬にも依存があるの?

と思った方もいるかもしれません。

 

実は、処方薬に依存している人は、世の中にたくさんいます。

それどころか、日本において、精神科などで処方される睡眠薬、抗不安薬は、いまや覚せい剤に次ぐ第二位の乱用薬物となっています。

覚醒剤依存患者と比べると、女性が多く、年齢が若く、学歴が高く、非行歴、犯罪歴を持つ人が少ないそうです。

いわゆるベンゾジアゼピン系と呼ばれる処方薬で、エチゾラム(商品名・デパス)を筆頭に精神科だけでなく、内科や整形外科などでもよく処方されています。

 

デパスはすぐに気持ちがほぐれる即効性があり、患者からも人気の高い抗不安薬で、医者も処方しやすいという面があります。

なかには、主治医にだまって過量服薬(オーバードーズ)してしまい、なくなると別の精神科を頼るというようなドクターショッピングを続ける人もいます。

 

しかも、処方されたとおりに服薬していたとしても、依存になるケースさえ少なくありません。「常用量依存」というそうです。

耐性の問題もあります。最初は少量ですんでいたものが、だんだん多く飲まないと効果を感じなくなってしまい、服用量が増えていってしまうという部分もあります。

厚労省も最近になり、デパスの投薬期間に規制をかけています。

 

 

市販薬への依存

 

風邪薬や鎮痛剤などの市販薬に依存する人も多いと言われています。

乱用者は薬物依存全体の5パーセントほどにあたります。大麻より多いらしい。

 

それこそラムネ菓子を食べるように、何十錠と飲んでしまう人もいるそうです。

なぜそんなことをするかというと、風邪薬や鎮痛剤のなかには、麻薬と同様の成分が含まれているものがあり、高揚感や多幸感が得られると言われているのです。

 

有名なのは、通称「金パブ」。

最初に聞いたとき私は、なんのこっちゃと思いましたが、風邪薬の「パブロンゴールド」のことなんですって。

他には、せきどめ薬のブロンも人気が高いそうです。

このような情報がネットでも出回っていて、若い層を中心に、カジュアルに手を出す人が増えています。「カジュアル飲み」なんて言葉もあるそうです。

 

このように、処方薬や市販薬への依存は大きな社会問題です。

違法薬物の乱用は規制により減りつつありますが、合法な薬物の乱用は逆に増えつつあります。

こうした薬が生きるための支えになっている人も多く、簡単にやめられるものではありません。

専門機関への相談が必要でしょう。

 

 

薬物依存からの回復のためには

 

アルコール依存の記事でも書きましたが、基本的には同じで、家族から相談につながることが多いです。

特に違法薬物を使っている場合、本人が相談にくることはより難しいことでしょう。

 

これは賛否があるとは思うのですが、依存症の専門病院や相談機関では、「相談者が違法薬物を使用していることが分かっても、通報しない」という流れがあるようです。

すべての機関がそうであるとは言い切れませんが、行政機関である精神保健福祉センターでさえ、ホームページで「通報しません」と明言しているところもあるくらいです。

 

理由は簡単で、そうしないと本人が相談に来てくれないからです。

 

相談の肝は、いかに本人が本音で喋ってくれるか、というところにあります。

自分の気持ちや体験を正直に話すということ自体が、回復への一歩になります。

「通報されるかも」という不安があれば、本音を出せるはずもありません。

 

さらに言うと、刑務所に入ることは薬物依存の回復に何ら役に立たないと言われています。「出所してわずか2時間で薬に手を出した」という話を聞いたことがあります。

厳罰化すべきとの声もありますが、“回復”という観点に立てば、無意味どころか逆効果ですらあります。失うものが多すぎて、再起への壁が高くなってしまうからです。

 

「犯罪は犯罪。罰を与える必要がある」という主張があることは分かりますし、それを否定はしません。

ただ、犯罪であると同時に病気でもあるわけなので、そこに「治療」という視点がなければ何の解決にもなりません。

 

相談できるところは、薬物依存専門の病院、精神保健福祉センター(都道府県に必ず一つはあります)、自助グループ、ダルクなど、さまざまあるので、自分に合ったところを探してもらえたらよいと思います。

 

 

おわりに

 

薬物依存について、その周辺事情もまじえながら説明してみました。

このテーマには切り口が多すぎて、とても一記事にはまとめられそうにないと気づきました。

また別の機会に捕捉する記事を書いてみたいと思います。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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シリーズ依存症③ ~アルコール依存という病気~

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こんにちは。

今日娘にパソコンを踏まれて壊されてしまったこころふです。

ただただ悲しい…。

 

気をとりなおして…今回はアルコール依存について書いてみます。(スマホで)

 

最近はアルコール依存症の認知度というか、理解が少し進んできた気もしますが、まだまだ「だらしない」「意志が弱い」というイメージはあると思います。

アルコール依存が疑われる芸能人の酒での失敗に対して、コメンテーターが「甘い」とか「意志が弱い」とか言ったりしてるのを耳にすると…。

そういう問題じゃないんですけどね。

 

アルコール依存の特徴

アルコール依存は、酒をやめたくてもやめられず、生活に支障が出てしまっている状態を指します。

よくある例としては、仕事のストレスから酒を飲み始め、最初はそれでうまくいっていたのが、次第に酔うために必要な飲酒量が増えていき(耐性)、二日酔いで仕事に支障が出始める。昼間から飲んでしまうことも。仕事は続けられなくなり、体はボロボロ、家では奥さんに見放され…と、たどる道は悲しいものです。

暴力、飲酒運転、酒を盗むなど、犯罪にまで手を染めてしまう方もいます。

 

身体的、精神的、社会的、経済的にと、あらゆる面でダメージを受ける病気と言ってよいでしょう。

 

はたから見たら、人生を棒にふるレベルで酒を飲むことの意味が分からないと思います。

やめたらいいのに、と。

私も最初はそう思っていました、いや、今でも心底理解できているわけではないと思います。でも、それがこの病気の怖いところなんですね。

松本俊彦先生の表現をかりれば、アルコールに「脳をハイジャックされてしまっている」状態なのです。

 

診断基準に沿っていくと、まず渇望

とにかく酒への執着が半端ではない。

そして、コントロール障害。自分で飲酒をコントロールできない。

耐性。酔うための必要量が増えてしまう。

離脱症状。酒をやめようとすると、手が震えたり、異様に汗が出たり、非常に辛い状態。これがあるからやめにくい。

飲酒中心の生活。酒が一番大事なものになり、他のことがどうでもよくなってしまう。

有害な結果が起きているのにやめられない。

これら6つの特徴のうち、3つあてはまればアルコール依存症と診断可能です。

 

アルコールの依存性

アルコールは立派な(?)薬物です。

依存性はかなりのものです。

 

よく、「なんで大麻は違法なのにアルコールは合法なのか!?」「アルコールがいいのなら、大麻も合法にするべき!」という声を聞きます。

以前いっしょに働かせてもらった精神科の先生の話では、「たしかにアルコールのほうが危険。ただ、アルコールが危険すぎるというだけで、大麻だって安全なわけじゃないんだ」とのことでした。

うーん、そんなに危ないものを、私たちは日常的に飲んでるわけですから、怖い話です。

流通しすぎていて、規制をかけるのが困難なのでしょうね。

ただ、アルコールの薬理作用だけで依存症になるわけではなく、背景に別の精神疾患が隠れていたり、人生の生きづらさ、不安、孤独感が関係していることが多いので、そのあたりは見逃してはいけません。

 

相談にくるのは誰?

以前依存症の相談にも関わっていましたが、多くの場合、相談にくるのは本人ではなく家族です。

アルコールに関しては、依存を抱える当事者の奥さんが来ることが特に多いです。

 

これは、依存症がいかに周りを巻き込み困らせる病気であるかを表しているのだと思います。

本人も困っているはずなのですが、やは

り自ら相談機関に足を運ぶ勇気はなかなかもてないものです。だから本人からの相談は少ないのです。

 

家族への支援

なので、まずは家族支援となります。

最初に家族の話を聴き、これまでの苦労をねぎらいます。

そのうえで、本人への関わりのコツをアドバイスしたり、自助グループや家族教室を紹介したりすることが多いです。

 

例えば、家族は本人を責めたり、叱ったり、説教してはいけません。

家族はこれまでさんざん迷惑をかけられてきて、辛い思いをしてきた。なのに、本人をかばうのか、と言われてしまうかもしれません。その気持ちはよくわかります。

ただ、本人を責めるだけでうまくいくはずはなく、むしろ関係を悪化させるだけです。

それよりも、冷静に接すること、本人のできていることは認めてあげること、アイメッセージ(主語を「私」にして気持ちを伝えること)を使うことなどを意識することで、少しずつ関係性を改善していくことを目指します。

 

 

本人が来るようになればgood!

家族教室への参加などをとおして、家族のメンタルが安定してくると、不思議と当事者本人のメンタルも落ち着いてきます。途中から本人もいっしょに相談にきてくれるようになることもあります。

 

本人が来てくれたときには、「よく来てくださいましたね!」と、ちょっと大げさくらいにねぎらってあげることが大事です。 

実際、本人が本当にくるかどうかって、支援者側からすると相談直前までけっこう不安なんですよ。だから、「来てくれてうれしい」というのは、偽らざる本当の気持ちだったりします。

 

こうして、本人も定期的に相談に来るようになれば、大きな進展だと考えてよいでしょう。

もちろん、回復は始まったばかりであり、本当によくなるには長い時間が必要です。

 

 

おわりに

まだまだ全然書き足りない気もしますが、長くなったのでとりあえず以上にさせていただきます。

 

アルコールは、コンビニでも手に入るほど、身近なものでありながら、過度にハマるととても恐ろしいものです。

私たちはそうした認識を忘れるべきではないでしょう。

また、さまざまな事情から、アルコール依存になってしまった方を、第3者が安易に責めてはいけません。その権利があるとすれば、実害を被った家族か、あるいは本人だけです。(責めてよいことはないですが)

この病気と向き合うことはとても大変なことです。責めるのではなく、理解をしてあげましょう。

依存症と向き合う人たちには、とても人間的に魅力的な方が多いですよ(^^) 

 

以上になります。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

(スマホで書くのやっぱり大変…)

 

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シリーズ依存症② ~そもそも依存症って何? どんな依存があるの?~

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こんにちは。

公認心理師のこころふです。 

 

依存症シリーズ2回目ということで、今回は「そもそも依存症って何?」「どんな依存があるの?」というテーマで書きたいと思います。 

むしろこちらが先の方がよかったかもですね。

 

依存症とは? 

 

「依存症」についてとても簡単に言うなら、 

「ある物事をやめたくてもやめられず、日常生活に支障が出てしまう状態」のことです。 

 

いくつか例を出します。 

 

お酒を毎晩たくさん飲み、二日酔いで仕事に行けないこともしばしば。やめなきゃいけないと頭では分かっているのにやめられない。

→アルコール依存 

 

一度だけのつもりで手を出した「覚せい剤」。いつも「これで最後にしよう」と思うのに、ついついまた買ってしまう。最終的には覚せい剤使用がバレて、逮捕されてしまう。 

→薬物(覚せい剤)依存 

 

気分転換のつもりで始めたパチンコ。気がつけば毎日通ってしまい、負け続け、いつしか借金までつくってしまい、「もうやめたい」と思うのにやめられない。 

→ギャンブル(パチンコ)依存 

 

いずれも、「やめたいのにやめられない」かつ「生活に支障が出てしまっている」状態です。こういう状態であれば、依存症といってよいでしょう。 

 

 

どんな依存症があるの? 

 

例でも挙げたように、依存の対象となるものはさまざまです。 

なかでもよく取り上げられるのが、アルコール依存、薬物依存、ギャンブル依存の3つで、これらはエビデンス(科学的根拠)がしっかりしている概念だと言われています。 

 

最近では、WHOがつくるICD-11(国際疾病分類)において、「Gaming  disorder」(一般的に「ゲーム障害」「ゲーム症」などと訳される)が掲載されることが決定したため、ゲームへの依存が話題になることも増えてきました。 

 

この他にも、買い物依存、ネット依存、摂食障害、窃盗症(クレプトマニア)などなど、(専門家によって意見は分かれるものの)依存症の一種として捉えられる症状はけっこう存在します。 

いずれも「やめたいのにやめられない」という特徴が共通しています。 

 

 

物質依存と行動嗜癖 

 

このようにさまざまな種類のある依存症ですが、大きく2つに分類することができます。 

それが、「物質依存」「行動嗜癖(行為依存、プロセス依存)」です。 

要は、依存する対象が「モノであるか、行動であるか」という違いです。 

 

ちなみに「嗜癖」というのは、何かにハマっているといった意味で、英語では「addiction」。 

宇多田ヒカルのヒットソング「Addicted To You」は「キミに夢中」といったような意味になります。 

 

物質依存は、アルコール、大麻、シンナー、覚せい剤、ニコチン、処方薬、市販薬などへの依存が挙げられます。 

「え?処方薬や市販薬の依存症があるの?」と思われた方もいるかもしれませんが、実は処方薬依存、市販薬依存の人はとても多いと言われており、深刻な問題です。(詳しくはどこかで書きたいと思います) 

 

行動嗜癖の対象となるのは、ギャンブル、ゲーム、買い物、ネット、窃盗、セックス、リストカットなどの行動が挙げられます。 

専門家によって、どこまでを依存または嗜癖と認めるかは、意見が分かれることもあります。 

 

また、物質依存、行動嗜癖(行為依存)のほかに、「関係依存」も含めた3つのカテゴリに分けられることも多いです。 

「関係依存」には、恋愛やDVなどへの依存、ストーカーなどが含まれることもあります。 

 

「依存症」といっても、実に多種多様だということがお分かりいただけたかと思います。 

 

 

クロスアディクションという概念 

 

2つ以上の依存対象をもつ人も多くいます。 

これを「クロスアディクション」と言います。 

 

例えば、アルコールへの依存を抱えながらギャンブルにもハマっていたりとか、処方薬に依存しながらリストカットもあるなど、実にさまざまです。 

 

また、しばしば依存対象が変化することもあります。 

最初は酒にハマっていたけど、次第に大麻や覚せい剤などの違法薬物にハマり、最終的には風邪薬(市販薬)への依存(規定量を超えて飲んでしまう)に落ち着く、というようなケースもあるようです。 

 

前回の「人はなぜ依存症になるのか?」でも書きましたが、何かに過度に依存してしまう背景には、孤独感や生きづらさがあり、精神疾患を抱えている人も少なくありません。 

 

そのような“辛さ”を紛らわすために何かに依存してしまう、というメカニズムは共通しているのです。 

 

なので、例えばアルコール依存の人から、仮に完全に酒類を取り上げることができたとします。そうすればたしかにアルコールを摂取することはなくなるでしょうが、根本的な辛さはなくなっていません。そうすると、アルコール以外のものに依存対象が移り、別の依存症になってしまう、ということがあり得るのです。 

 

つまり、単に依存対象をその人から取り上げる、といった対応では、根本的な解決にならないのです。

 

もちろん個々によって事情はさまざまであり、辛さの種類によって、依存対象の選び方も変わってくるのではないか、という意見もあります。 

また、依存対象によって、どのような支援をするかという方針が異なってくる場合もあります。 

例えば、同じ物質依存でも、合法なもの(アルコールや処方薬など)と違法なもの(覚せい剤や大麻など)があります。行動嗜癖にしても、ゲームはもちろん合法ですが、窃盗などの違法となる行為もあります。 

 

合法か違法かによって、支援のアプローチが変わることもありますし、あとは、当たり前かもしれませんが、違法であると知りながら相談にくるという人はなかなかいません。 

結果的に、支援を受けるチャンスを逃してしまうことにもなってしまうので、難しい問題だと思います。 

 

 

おわりに

 

今回は、依存症という病気がどのようなものか、また依存対象にはどのようなものがあるのかをざっと取り上げてみました。 

次回からは、それぞれの依存対象ごとに、その特徴をより具体的に書いてみたいと思います。 

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました! 

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