こんにちは!
公認心理師のこころふです。
先日、『1時間でわかる依存症』という本をKindle出版したことを報告しましたが、おかげさまで想像以上に多くの方にダウンロードしていただき、とても嬉しく思っています(*^_^*)
読んでくださった方々、ありがとうございました!
今日から2日間、また無料キャンペーンを実施しているので、まだの方はよければ無料の間に手に取っていただけたらと思います!
よかったらレビューもしていただけると、なお嬉しいです(*^^*)
また、Kindle Unlimitedを利用している人は、いつでも無料で読むことができます。
Kindle Unlimited(定額読み放題)自体がとてもお得なサービスなので、おすすめです(^^)/
さて、私が「依存症」をテーマに本を書きあげることができたのは、私自身の経験によるところもありますが、他の書籍を参考にさせてもらった部分も大いにあります。
今回は「依存症を知るためのおすすめ本7選!」と題し、依存症について知りたいと思う方に手にとってもらいたい書籍を、紹介させてもらいます☆
ではさっそくいきま~す
- 1.薬物依存症 松本俊彦 ちくま新書
- 2.人はなぜ依存症になるのか (著)エドワード・J・カンツィアン マーク・Jアルバニーズ(訳)松本俊彦 星和書店
- 3.アルコール依存症治療革命 成瀬暢也 中外医学社
- 4.酔うと化け物になる父がつらい 菊池真理子 秋田書店
- 5.CRAFT~薬物・アルコール依存症からの脱出~ 吉田精次、境泉洋 金剛出版
- 6.依存症家族を支えるQ&A 西川京子 解放出版社
- 7.よくわかるギャンブル障害 蒲生裕司 星和書店
- おわりに
1.薬物依存症 松本俊彦 ちくま新書
松本俊彦先生は、国内の薬物依存研究の第一人者です。
テレビやYoutubeなどのメディアに出演されることも多く、以前私が主催した依存症セミナーに講師として来ていただいたこともあります。
この人の講演はとても惹きつけられるものがあるのですが、文章力もすごくて、新書としては分厚い部類に入る本書も、最初から最後までわりとあっという間に読み切ってしまいました。
薬物依存というテーマについて、さまざまな切り口から書かれているのですが、最終的には「人と人とのつながりが大事」という結論にいきつきます。
薬物依存に限らず、あらゆる依存問題の根っこに何があるのかを知ることができる名著だと思います。
2.人はなぜ依存症になるのか (著)エドワード・J・カンツィアン マーク・Jアルバニーズ(訳)松本俊彦 星和書店
このブログでも何度かとりあげていますが、「自己治療仮説」というこの業界では有名な理論を説明している本です。
アルコールや薬物に依存する人たちは、ただ「快楽」を求めて使い続けているわけではなく、日々の辛さ・生きづらさから一時でも解放されたいという気持ちから乱用してしまうのではないか、ということを提唱しています。
これを読むと、依存症の人というのは、「だらしない」とか「意思が弱い」とかいう問題ではなく、大きな精神的苦痛を抱えながら生きている、援助が必要な人だということが理解できると思います。
3.アルコール依存症治療革命 成瀬暢也 中外医学社
成瀬先生は、埼玉県立精神医療センターで副院長をされている、やはりこの業界では有名な人です。
本書のタイトルにある「革命」という言葉の意味は、従来型のいわば古い常識にとらわれた治療方法に「待った」をかけ、治療構造に改革を求めるものです。
例えば、アルコール依存治療といえば「断酒」させることが常識なのですが、まずは「減酒」から始めようとする考え(ハームリダクション)もありなのではないか、といったものです。
全体として、著者のアルコール依存者への温かいまなざしが感じられます。
4.酔うと化け物になる父がつらい 菊池真理子 秋田書店
アルコール依存の父親と暮らしていた著者のエッセー的なマンガです。
家族目線で描かれており、依存症が家族を巻き込み、苦しめる病だということがよくわかる内容となっています。
依存症をテーマにしたマンガ作品は他にも多数あり、西原理恵子さんや吾妻ひでおさんなどの作品があります。
マンガに限った話ではないですが、依存症のことを勉強しようと思ったときに、まず専門書から入るのではなく、当事者や家族目線のエッセー作品から入るのは、アリだと思います。
5.CRAFT~薬物・アルコール依存症からの脱出~ 吉田精次、境泉洋 金剛出版
CRAFT(Community Reinforcement and Familiy Training)とは、依存症者の家族を対象としたプログラムとして開発されたものです。
依存症者の家族は、本人に対して説得や説教、叱責により、アルコールや薬物、ギャンブルなどをやめさせようとしますが、たいてい上手くいきません。
CRAFTでは、本人に対して言いたいことが伝わりやすいコミュニケーションの方法や、暴力を予防するにはどうしたらよいか、家族自身の生活を豊かにするのが大事であることなどを、学ぶことができます。
国内では「CRAFTといったら吉田精次先生」というくらい、吉田先生は有名です。講演を聞いたこともありますが、人柄的にも好感がもてる方でした。
6.依存症家族を支えるQ&A 西川京子 解放出版社
これも家族向けの本です。Q&A形式なので、自分が困っている内容をピンポイントで調べることができるのがよい点かなと思います。
実際のところ、依存問題に巻き込まれた家族は疲弊しきっている場合が多く、専門書を一から読む余裕もなかなかないと思うので、こういう本の方がとっつきやすいと思います。
私も家族支援をすることが多かったので、よく参考にさせてもらいました。
7.よくわかるギャンブル障害 蒲生裕司 星和書店
蒲生先生は、厚生労働省で依存症対策専門官をした経験のある医師の方です。
この本のよいところは、ギャンブル障害というものに対して、しっかりエビデンスにもとづいて幅広い知見が書かれているところです。2017年出版なので、情報もまだそれほど古くなく、ギャンブル障害(依存)について全体像を知るにはよいと思います。
帯の文句にもありますが、本人・家族・治療者問わず、ギャンブル障害に悩む人にはおすすめの一冊です。
おわりに
依存症について勉強するのに、まず手にとってもらいたいなと思う書籍を紹介させてもらいました。
いずれも比較的読みやすく、スッと内容を理解できるものです。
私が『1時間でわかる依存症』を書いたときにも、大いに参考にさせてもらいました。いいとこどりと言ってもよいかもしれません(笑)
本当に時間がなくて、依存症の概要を短時間で知りたいという方には、『1時間でわかる~』も参考になると思います。
まだの方はよかったら手にとってみてください(^^)/
最後まで読んでいただき、ありがとうございました(*^^*)