こころふ日記 ~公認心理師が子育てや心理学のことなどを語るブログ~

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専業主夫への逆風?/遺族年金の男女格差問題

こんにちは。

2児の父であり、育休中のこころふです。

 

今回はタイトルどおり、遺族年金の話となります。

いろいろあって、最近遺族年金について調べていたところ、驚くべき事実を知ったので書いてみたいと思いました。

 

私が長期で育休をとったことにより、我が家の家計はだいぶ苦しくなりました。

なにせ基本的に私の収入が0になってしまったので(;´∀`)

このため、家計の支出(主に保険)を徹底的に見直すことになりました。手始めに、あまりよい評判を聞かない学資保険は解約しました。

kokorofu.com

 

次に、私と妻の生命保険も見直すことになり、できるだけ安い、掛け捨ての生命保険を選ぶことにしました。

ここで、どちらかに万一のことがあった場合、どのくらい保険金がもらえたら家族が困らないのか、あらためて考えることになったのですが、それ以前に調べるべきものがあることに気づきました。

 

遺族年金がいくら受給できるのか、ということです。

 

会社員や公務員の場合、遺族基礎年金と遺族厚生年金という2種類の遺族年金をもらえる可能性があります。

調べていくと・・・

 

ふむふむ、遺族基礎年金は子どもが2人いると、年に120万ちょっともらえるんだ~。月額10万円くらいだなぁ。

じゃあ遺族厚生年金はどうなのかな~?

 

・・・!?

ここで驚くべき事実が発覚!

 

夫を亡くした妻に比べ、妻を亡くした夫のほうが、遺族厚生年金を受け取るための条件が厳しいのです!

妻の死亡時、夫は55歳以上でないと、遺族厚生年金を受け取ることができないのです。また、55歳以上であっても、60歳を過ぎないと受給できません。

 妻の場合、年齢制限はありません。

(年齢以外にも、年収などいくつかの条件はありますが、ここでは省略します)

 

なぜ???

 

遺族厚生年金と似た制度として、遺族補償年金なるものがあります。労災により死亡してしまった場合に遺族が受け取ることのできる年金ですが、これも夫の場合は、55歳以上でないと受給することができません。

2017年に、この遺族補償年金をめぐり、男女で条件が違うのは憲法違反ではないかと裁判で争われたこともあるそうなのですが、そのときの最高裁の判断は、違憲にはあたらないとのことでした。

妻に先立たれた夫より、夫を亡くした妻のほうが自力の生計維持は難しい、というのが理由だそうです。

 

いや、でもね・・・今や共働きが当たり前の時代ですよ。

男女平等、女性の社会進出が叫ばれる時代にそれはないでしょ!逆差別でしょ!!

と、憤りを感じました。

 

我が家の場合、仮に今妻が死んでしまったら、私が受け取れるのは遺族基礎年金のみで、遺族厚生年金は受け取ることができません。

 

それじゃあ、妻の生命保険の掛け金を増やすべきなのか・・・などといろいろ考えてしまいました。

結局、夫が55歳未満の場合、子どもが高校卒業年齢になるまでであれば、子どもが遺族厚生年金を受給できるらしいということに気づき、それならまぁ大丈夫かという結論になったのですが。

でもなんか腑に落ちませんね。

ついでに言うと、遺族厚生年金には中高齢寡婦加算というものもあり、夫を亡くした妻が40歳から65歳になるまでの間、年額58万円もの加算が出る制度です。

もちろん、夫の場合は加算なぞありません。

 

ついでのついでになりますが、2014年3月までは、妻を亡くした父子家庭では、遺族基礎年金さえ受給対象外だったらしいです。

東日本大震災では、妻を亡くし父子だけとなった家庭がたくさんあったわけですが、そのような家庭に遺族基礎年金がおりることはなかったのです。

震災をきっかけに、それはおかしいという機運が高まり、父子家庭でも基礎年金の受給対象に含まれたのだそうです。

 

多くの場合、実際にそういった不幸に見舞われて初めて、制度の落とし穴に気づくと思うので、ほとんどの方がこういった事実を知らないと思います。

私も、今回保険の見直しを本気で考えたことで初めて、遺族年金の制度内容を知ることになったわけで・・・

 

今の時代、男性が主夫として家庭を支えるという家族がいても何ら不思議はありません。

現に私自身、今の育休をとおして、経済的に許されるのであれば、この先も専業主夫でいいかもなぁ、と思うようになりました。

というのも、夫婦フルタイム勤務で、子ども2人を十分に育てていくことに、正直なところ自信がもてないからです。

少なくとも相当ハードな毎日になることは確実です。

そうまでしてあくせく働き続ける意味ってなんだろう・・・と思ってしまうのです。

幸いというべきか、妻は仕事をするのが大好きな人間なので、もしどちらかが仕事を辞めるなら私だろうなと思っています。

(もっとも、仕事を辞められるほど経済的に余裕ができるタイミングなんて、永遠にこない気もしますが・・・まぁ専業主夫でなくても非正規雇用という選択肢もありますしね)

 

でも、社会保障制度は、旧来型の「男が働き、女が家を守る」といった古いモデルのままで止まっている部分があると感じました。

下手をすると、このような理不尽な法制度に足元をすくわれかねない、とも。

 

あらためて知らないことは怖いなぁと感じた次第です。

今回のことに限らず、特にお金のことについては、知ると知らないとで、大きな差がつくのだということが、最近ようやく分かってきました。

 

10年前にこれを知っていれば(*´Д`)!!

と思うことも少なくありません。

でも始めるのに遅すぎることはないと信じ、これからも学び続けていきたいです!!

 

最後まで読んでくださった方、ありがとうございました!

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