こんにちは。こころふです。
2児の父であり、先月まで長期育休をとっていました。
最近職場復帰しましたが、長いこと休んでいたことのツケなのか、なかなか仕事のペースがつかみきれずにいるところです。
あぁ休みボケ(;´∀`)
さて、私は公認心理師として、対人援助の仕事をしているのですが、かねてから難しいなと思っていることがあります。
それは、タイトルにも書いた通り、相談者(これは親だったり、学校の先生などの関係者だったりします)から子どもへの“指導”を求められる場合です。
例えば、「学校での態度があまりに横柄。問題行動が多い。クラスの子の物がなくなってしまうことも何度かあった。専門家から“指導”してもらいたい」といった内容です。
正直なところ、この手の要望にそのまま応えるのは気が進みません(-_-;)
一言でいってしまえば、“指導”することの意味が感じられないからです。
この手の問題児として見られがちなタイプの子は、小さいころから何度となく、親や先生などから叱られ、指導され、説教されてきていることが普通です。
ところが、それでも行動が改まっていないから、相談につながっているわけです。
だから、昨日今日会ったばかりの誰だかよく分からない大人に説教されたところで、行動が改まるわけがないのです。
それどころか、ただでさえ低いであろう自己肯定感がさらに低下してしまったり、相談を持ちかけた親や関係者への不信感が強まってしまったりと、逆効果になりかねません。
なので、相談者の要望通り、ストレートに“THE指導”を行うことはほとんどありません。
どんな案件でも、最初に重きをおくべきは“関係づくり”だと思っているので、まずは子どもをウェルカムな態度で迎え入れ、丁寧な態度、言葉遣いを心掛け、なるべく相手に不快感を与えないことに努めます。
信頼関係がまったくできていない相手からの言葉なんて、それがどんな内容であれ響くわけがありませんからね。
とまあこれがセオリーだとは思っているのですが、ことはそんなに簡単ではありません。
相談を持ち掛けてくれた親や関係者に、このような私の考えを理解してもらう必要があるからです。
仮に、初回の面接で子どもと打ち解けることができ、関係づくりがうまくいったとしましょう。
「よし、うまくいったぞ!」と意気揚々と面接を終え、子どもも私もニコニコ顔で相談者のところに合流したとしましょう。
それを見た相談者はどう思うでしょうか?
「あれ?おかしいな」と思うかもしれません。
「私はうちの子に厳しく指導してもらいたかったのに、なんでうちの子はあんなにニコニコしているんだろう?これじゃあせっかく連れてきた意味がないではないか」と。
この場合、子どもからの信頼を得られた反面、親(関係者)からの不信をかってしまったことになります。
こういうケース、けっこう多い(;´∀`)
ひとたび不信感をもたれると、その後のやり取りが難しくなり、下手をすれば一発アウト、もう二度と相談されなくなってしまいます。
なので、当たり前ですが、(問題視されている)子どもだけでなく、相談者との関係づくりも意識する必要があります。
と、口で言うのは簡単ですが、考えの異なる相手に対して、自分の方針を伝え理解してもらうのはとても難しいことです。
正直なところ、うまくいかなかったケースはたくさんあります。
そんな中でも、私自身がこころがけていることを挙げてみたいと思います。
①相談者の困り感を丁寧に聞き、共感を示す。
②相談者側、子ども側の一方に肩入れせず、なるべく中立な態度をこころがける。
③相談者の信頼を得られたと感じたところで、自分の考え(指導や説教はあまり意味がなく、関係づくりやポジティブなコミュニケーションこそが重要であること)を丁寧に伝える。
このような感じになります。
場合によっては、不本意ながらも、相談者の要望にいったんは乗っかってしまうこともあります。(もちろん、子どもとの関係を損ねない程度にですが)
あえて乗っかることで、相談者からの信頼を得やすくなるからです。
初めからこちらの意見を真っ向から伝えてしまうと、先ほど書いたように一発アウト(要はドロップアウト)になってしまう可能性があるので、そうなるくらいなら・・・というわけですね。
感情的に巻き込まれてしまわないよう、細心の注意を払う必要はありますが。
相談者と(問題視されている)子どもが対立した関係の場合、両者のどちらにも肩入れせず、中立にやっていくことになりますが、それはまるで綱渡りのようなものです。
どちらかに寄ってしまうと、一気に落下してしまうことがあるからです。
実際、何度も落下した経験、あります( ;∀;)
なんだかやや抽象的な話になってしまいましたが、次回はもっと具体的な話を書いてみたいと思います。
乞うご期待!(*^^*)
最後まで読んでくださった方、ありがとうございました!
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